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EVは静寂が売りなのに 各社が「疑似エンジン音」を開発するワケ:鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(1/3 ページ)
多くの自動車メーカーから新型EVが続々と登場しています。「静か」であることに重きを置くユーザーが多い一方、あえて「サウンド」にこだわるメーカーも。サウンドとクルマの関係に迫ります。
多くの自動車メーカーから新型EVが続々と登場する中、いくつかの新しい試みが見受けられます。その1つが「サウンド」です。具体的に言うと、ドライバーに聞こえるように、アクセル操作と加速にあわせたサウンドが発生する機能が生まれているのです。
エンジン車であれば、アクセル操作にあわせて耳にするのはエンジン音でした。ですがEVにエンジンはなく、代わりにあるのはモーターです。最新のEVで試されているサウンドは、モーターの音ではありません。それとは別に、自動車メーカーが独自に作り出したサウンドを、アクセル操作にあわせて発生させているのです。
こうしたサウンドには、明確な名前が決まっていません。メルセデス・ベンツは「サウンドエクスペリエンスSerene Breeze」と呼んでいますし、BMWは「BMWアイコニック・サウンド・エレクトリック」、アウディは「e-sound」と名付けています。日系メーカーで言えば、日産「アリア」やマツダ「MX-30EV」にもサウンドが採用されていますが、名前はありません。ですからここは便宜上、全てを「EVサウンド」と呼びます。
なぜ、そのようなEVサウンドが必要とされているのでしょうか?
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