「入社後ギャップで離職」5割 違和感を抱くポイント1位は?
入社前後で「ギャップを感じた経験がある」人は約8割に上ったことが、エン・ジャパン(東京都新宿区)による調査で明らかとなった。
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入社前後でギャップを感じたことがある人は8割に上り、実際にギャップが原因で辞職したことがある人は5割を超えることが、人材サービスのエン・ジャパン(東京都新宿区)の調査で分かった。企業の何に「ギャップ」を感じるのか。
ギャップを感じたポイントTOP10
入社前後でギャップを感じたことがある人は79%に上った。ギャップがあったポイントについては「仕事の内容」が44%で最多。次に「職場の雰囲気」(32%)、「仕事の量」(26%)と続いた。
ギャップが原因で仕事を辞めたことがある人は55%に上った。退職の原因になったギャップは「職場の雰囲気」(29%)、「仕事の内容」(24%)などが挙がった。
回答者からは「『子育てを応援』と言っている割に、子どもが早退した際や学校から連絡があったときに、あからさまに嫌味を言われた」(40代女性)、「データ入力と電話取り次ぎとのことだったが、火災保険の管理、請求書の処理、ホームページの管理なども含まれており、思っていたより業務が多岐にわたっていた」(40代女性)――などのコメントが寄せられた。
ギャップのない就業に有効な対策は?
入社からギャップが原因で退職するまでの期間について、最多は「1カ月以内」で26%に上った。次に「2〜3カ月以内」(25%)、「2年以上」(16%)と続いた。就業前後にギャップを感じた人は、入社3カ月以内に離職することが多いと分かった。
退職原因別で見ると、「1カ月以内」に退職した人は、特に「仕事の内容」にギャップを感じていた。「時給・給与」「残業時間」を退職理由に挙げた人は、就業期間が「2年以上」の人に多く見られた。
ギャップを感じることなく就業するためには、どんな対策が必要なのか。回答者からは「良い面だけでなく悪い面も教えてくれる会社を選ぶ」(63%)、「疑問・不安な点は入社前に必ず確認する」(61%)などの意見が挙がった。
一方で「嬉しいギャップ」「良いギャップ」について、回答者からは「事前の職場見学の雰囲気がピリッとしていたが、入ってみたら先輩社員が親身に相談に乗ってくれたり、温かく迎え入れてくれた」(20代女性)、「仕事量が多く、難しい内容なのに、ゆとりを持って仕事をしており、アットホームな雰囲気に良いギャップがあった」(20代男性)といった声が寄せられた。
調査は7月4〜31日に実施。同社が運営する「エン派遣」の利用者2626人から回答を得た。
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