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「薄皮」なのにハンバーグ&ケチャップ!? 山崎製パンに狙いを聞いた:経済の「雑学」(2/2 ページ)
山崎製パンが8月1日に発売した「薄皮ハンバーグ&ケチャップパン」がSNSを中心に話題となり、人気を集めています。甘い系のイメージが強い「薄皮シリーズ」ですが、なぜ総菜系のパンを開発したのでしょうか? 同社に聞きました。
「薄皮」というネーミングの由来
薄皮シリーズは「普通のあんぱんより食べやすいサイズで、中身がずっしり入ったあんぱんを食べたい」という声から誕生しました。商品名の「薄皮」は、和菓子の薄皮まんじゅうのように、生地に対して中身がいっぱい入っていることから来ています。
01年発売の「薄皮つぶあんぱん」を皮切りに、手軽に食べきれるサイズ感と5個入りでシェアしやすいスタイルが人気を博しました。長年支持されてきた薄皮シリーズですが、22年12月に大きな転換点を迎えます。原材料価格の高騰やエネルギーコストの上昇を「企業努力による吸収の範囲を超えた大変厳しいもの」だとして、内容量をこれまでの5個から4個入りに変更したのです。
しかし、内容量を4個に変更するにあたって、パン1個当たりの満足感やおいしさアップを図るため、生地の工夫や中のあんのボリュームアップを実施。パン1個当たりの重さは、従来の5個入りに比べ約1割増えたそう。個数は減ったものの、薄皮シリーズの醍醐味であるたっぷり詰まった中身は健在のようです。
同社は定番商品の他、薄皮ハンバーグ&ケチャップパンのような期間限定の商品を毎月発売しています。「今後もお客さまの新しいニーズに応えていくため、新製品開発については、総菜系に限らず、さまざまなチャレンジをしていきたいと思います」(中山さん)
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