調査リポート
男女の賃金格差、6割が「仕方ないで済まず」 不満を訴えるリアルな声:「仕方ない」も3割超……(2/2 ページ)
ワークポート(東京都品川区)の調査によると、男女の賃金格差について、6割が「仕方ないと思わない」と回答したことが明らかとなった。20〜40代のビジネスパーソンは男女の賃金格差について、どのように考えているのか。
男女の賃金格差の改善を職場に「希望する」という人は58.9%を占めた。具体的には「女性の管理職登用、昇給を男性並みにする」(40代・男性・システムエンジニア)、「性別ではなく能力で査定する」(40代・女性・その他)、「女性も同等の仕事をこなせる職場環境づくり」(30代・男性・製造)など、男女が平等に活躍できる職場の環境や仕組みづくりを求める意見が集まった。
また「女性に補佐を要求する風潮をなくす」(40代・女性・管理)、「男性社員へ積極的に主要業務を回す上司や、男女の社員が同じことを発言しても男性の意見のみを擁護するような環境の是正」(30代・女性・管理)など、ジェンダーハラスメントの解決を望む声も寄せられた。
賃金格差が生じたとしても納得がいく理由について、最も多い回答は「仕事の責任の重さ」で、82.3%に上った。「成果の大きさ・生産性の高さ」(69.8%)、「スキル・資格の有無」(60.2%)と続き、多くのビジネスパーソンが実績や能力による賃金の決定を望んでいる傾向が読み取れる結果となった。
調査は10月24〜31日にインターネットで実施。同社のユーザーで、20〜40代のビジネスパーソン男女367人から回答を得た。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
男女の賃金格差、なぜ埋まらない? 「仕方ない」論が見落とす2つの視点
女性は男性よりも平均30.4%賃金が低い――。 格差を「仕方ない」とする人が見落とす2つの視点とは?
日本から「転勤」がなくなるかもしれない、これだけの理由
日本から「転勤」がなくなる日は来るのだろうか――。手当を増やすことでなんとか転勤を受け入れてもらおうとする企業がある一方で、転勤制度を極力なくしていこうという企業も出てきている。日本に特有と言われる転勤制度は、これからどうなるのだろうか……?
「管理職になりたくない」 優秀な社員が昇進を拒むワケ
昨今は「出世しなくてもよい」と考えるビジネスパーソンが増えている。若年層に管理職を打診しても断られるケースが見受けられ、企業によっては後任者を据えるのに苦労することも。なぜ、優秀な社員は昇進を拒むのか……。
「管理職辞退」は悪いこと? 断る際に重要な2つのポイント
昨今「管理職になりたくない」「管理職にならない方がお得だ」――という意見が多く挙がっている。管理職にならず、現状のポジションを維持したいと考えているビジネスパーソンが増えているが、管理職登用を「辞退」するのは悪いことなのだろうか……?
「ホワイトすぎて」退職って本当? 変化する若者の仕事観
「ホワイト離職」現象が、メディアで取り沙汰されている。いやいや、「ホワイトすぎて」退職って本当? 変化する若者の仕事観を考える。
時短勤務や週休3日が「働く母」を苦しめるワケ 働き方改革の隠れた代償
男性育休の促進、時短勤務やテレワーク、フレックスタイム制といった従来の制度をより使いやすくする動きが進んでいる。子育てをしながら働き続けるためのオプションが増えるのは良いことだ。しかし一方で、「これだけの制度があるんだもの、仕事も子育ても頑張れるでしょ?」という圧力に、ますますしんどくなる女性が増えてしまう可能性も。
女性活躍を阻む「管理職の罰ゲーム化」

