英国発のカフェチェーン「コスタコーヒー」が上陸 どう戦っていくのか:店舗数を拡大(2/4 ページ)
英国発のカフェブランド「コスタコーヒー」が、日本での国内展開を加速させている。レッドオーシャンのカフェ業界で、コスタコーヒーは競合とどう差別化するのだろうか。
立地、サイズ、スタイルの違う店舗を展開
これまでにオープンしたコスタコーヒーの店舗は、渋谷と大手町がテークアウト専門、銀座がイートインの旗艦店、福岡空港と学芸大学がイートインとなる。1月22日には、テークアウト専門の日比谷国際ビル店のオープンが決まっている。
トレンド発信地、ビジネス街、住宅街など特徴が異なる立地に店舗を構え、座席数は銀座が77席、福岡空港が24席、学芸大学が22席とサイズ感も変えている。これは「条件の異なる店舗を試したい狙いがあるため」と西尾氏。
「どんな立地の、どんな店舗だと、何が売れるのかを検証する方針です。現状はドリンクメニューは統一、テークアウト・イートインによってフードを少し変えていますが、いろいろな店舗を試したうえで店舗ごとに商品を変えるなどがあるかもしれません」
テークアウト専門店が比較的多いのは、コロナ禍を経て変化している消費者の行動に着目したためだという。
「欧米などでは、テークアウトしたコーヒーを散歩しながら飲むのが文化として定着しています。日本の消費者が今後どんな飲食スタイルを好むのかは未知ですが、そういった文化が広がるかもしれないなと」
コスタコーヒーは、グローバルでのコンセプトとして「アップリフト」を掲げている。日本語に訳すと「わくわくする」「気分があがる」で、店舗の内装やコーヒーの味、音楽、店員のコミュニケーションなどにそのコンセプトを反映している。
「コスタコーヒー CURA 銀座店」では、デンマーク製のライトや英国の建物から出た廃レンガを採用。温かみのある雰囲気で、都心のカフェにしては席同士の間隔が広い。訪れたのが平日の午前中だったのもあるが、外国人やビジネスパーソンが多く、それほど騒がしくなかった。
「入ってきた瞬間に、空間やコーヒーの香りなどで気持ちよさを感じられるような体験提供を目指しています。エキサイティングまではいかないけれど、気持ちが少し上向きになれればと」
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