電気代高騰は追い風 ワークマンやドンキの進化する「着るこたつ」(3/3 ページ)
消費電力が大きいエアコンを使わず、温まることができる「着るこたつ」注目を集めている。各社が発売する着るこたつの特徴や消費者の反応、売れ行きをまとめた。
ゲーマーならではの視点で開発した着るこたつ
ゲーミング家具ブランド「Bauhutte(バウヒュッテ)」を手掛けるビーズ社(大阪府東大阪市)は、ゲーマーが寒い時期に抱える“悩み”に着目した新商品「ゲーミング着るこたつ布団」(参考価格1万2800円)を発売し、話題を呼んだ。
同社の開発担当者によると、寒い時期のゲーミング環境には課題があった。「ゲーミングPCはハイスペックであるため『熱暴走を起こしやすい』という弱点があります。暖房をつけると室温が高くなり、それによって熱暴走が起こりやすくなるリスクがあります。こうした事態を回避するため、ゲーマーの中には真冬でも暖房をつけずに過ごす人がいました」
そこで、ピンポイントで温まれる「こたつ」に着目。こたつ布団に腕を通すためのアームホールと、こたつ布団を背中まで覆って留められるトグルボタンを搭載した。ユーザーはこたつに入り、アームホールに腕を通してトグルボタンを背中で留める。こうすることで上半身全体がすっぽりとカバーされ、「こたつと一体化=こたつを着る」ことができ、暖房をつけなくても全身が温まれるようにした。
アームホールを設置することで、腕を自由に動かせる。だから、PCやゲーム操作に支障がなくなる。また、トグルボタンで固定しているので、布団自体がずり落ちにくくなっている。かさばらないよう厚みを抑えて設計しているので、もともとのこたつ布団の上に重ねる使い方もできるという。
ゲーミング着るこたつ布団は上半身までしっかりと覆うため、一般的なこたつ布団よりも約1.5倍長くしている。また、軽さを実現するため、毛布生地の中に中綿と不織布アルミシートを内蔵。軽量ながらもこたつの温かさを逃さない保温性を確保した。
電気代の高騰を追い風に、進化を続ける着るこたつ。各社のさらなる新商品開発に注目したい。
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