バーガーキング「空き物件」発見で10万円――キャンペーンが生む巨大な「副産物」:「おもしろ広告」大解剖(1/2 ページ)
「バーガーキングを増やそう」キャンペーンには、出店戦略以外の効果もありそうだ。
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「おもしろ広告」大解剖
今話題を集めている“一風変わった”、面白い仕掛けのある広告を取材し、狙いやこだわり、アイデアの原点を探る。
「空き物件」情報提供者に10万円――バーガーキングのキャンペーンが話題を呼んでいる。運営会社のビーケージャパンホールディングス(東京都千代田区)は「バーガーキングを増やそう」キャンペーンを2月5日〜3月25日の期間開催している。同キャンペーンの反響は大きく、開始から1日ほどで2万件を超える応募があったという。
キャンペーン開催の経緯や狙いについて、同社の広報担当に聞いた。また本キャンペーンの「副次効果」についても考えてみたい。
「予想を超えるほどの……」 バーガーキングの反応は
「バーガーキングを増やそう」キャンペーンの概要はこうだ。応募者はネットや自分の足を使ってバーガーキングが入居できそうな空き物件を探す。空き物件が見つかったら、物件の情報を応募フォームに入力し、実際にバーガーキングが入居することになったら応募者に10万円をプレゼントする。
なお応募が完了した時点でバーガーキングで使えるクーポン券をメールで配布しているそうだが、公式サイトによると「現在まで皆さまから大変多くのご応募をいただいており、応募確認メール・特典クーポンの配信に時間を要しております」との記載が。想定を超える応募が来ているのだろう。
本キャンペーンが生まれた経緯を同社広報担当に聞いた。
――どのような経緯でアイディアが生まれたのか
バーガーキングは2024年も、バーガーキング自慢の直火焼きの100%ビーフパティのおいしさをより多くのお客さまにお楽しみいただくため、全国への新規出店を強化しております。
新商品やキャンペーンの情報を発信するたび、お客さまより全国各地への新規出店を希望する大変多くの声をいただいております。ご要望にお応えすべく全力で日々活動しておりますが、(キャンペーンを実施したのは)出店する物件探しに困っているからです。ぜひ、皆さまのお力をお貸しください。
――本キャンペーンを通して、実際に成約させたい店舗数はどれくらいか
特に見込んでいる件数などはございません。多くのご紹介・ご応募をぜひお願いいたします。
――本キャンペーンのターゲット層は
バーガーキングのお店が近くになく出店を待ち望んでいただいている皆さまや、いつもご愛顧いただいているファンの皆さまとともに、バーガーキングにピッタリの空き物件を見つけて、日本全国に店舗が拡大できますと幸いです。
――本キャンペーンの反響についてどう受け止めているか
SNSやWebメディアを中心に皆さまから予想を超えるほど多くの反響をいただき、大変うれしく思っています。
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