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卵を使わずマヨネーズを再現 キユーピーがこだわった「本物の味」の正体(3/3 ページ)

キユーピーがプラントベース(植物由来)フード事業に力を入れている。プラントベースフードを展開する新ブランド「GREEN KEWPIE」のプロジェクトリーダー・綿貫智香氏に話を聞いた。

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プラントベースフードで海外市場を目指す

 試作の結果、シーザーサラダドレッシングは、主原料であるチーズの代わりに豆乳やみそを使用し、コクと旨味を再現した。また、従来のごまドレッシングでコクを出すために卵黄を使用していたが、HOBOTAMAの技術を応用することでカバー。長年のマヨネーズ研究で培った乳化技術を活用することで、植物性食品でありながら、マヨネーズやドレッシングらしい、なめらかな物性を再現している。

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植物生まれのマヨネーズタイプ
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長年のマヨネーズ研究で培った乳化技術を活用

 また、2月からは調味料以外に、プラントベースフードで作ったパスタソース2種類を発売した。パスタソースを追加した狙いについて、綿貫氏によれば「プラントベースフードを試したいけれども、『ドレッシングやマヨネーズをいきなり買うのはハードルが高い』『買っても使い切る自信がない』という声に着目しました」という。

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植物生まれのボロネーゼ
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植物生まれのカルボナーラ

 1袋2食分入りのパスタソースならば、気軽にプラントベースフードを試すことが可能だ。「手軽さ」を全面に打ち出すため、ソースはあたため不要であえるだけ、という商品設計にした。

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「手軽さ」で訴求

商品だけでなく食べるシーンを作る

 消費者に少しずつ浸透し始めたプラントベースフードだが、綿貫氏は「一般化にはまだまだ時間がかかる」と見ている。今後の展開について、やみくもに商品数を増やすのではなく、プラントベースフードを食べるシーンを作っていくことも重要だという。

 また、海外展開にも意欲的だ。プラントベースフードは、欧米では日本よりも浸透している他、インドやアジア諸国では宗教上の理由から菜食主義者も多く、十分余地はあるという。現在、海外で展開する商品や地域を鋭意検討中だ。GREEN KEWPIEは、日本の食卓にプラントベースフードを根付かせられるか。

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プラントベースフードは日本の食卓に根付くか
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