新幹線の「ワゴン」と「テレカ自販機」を販売して、どうだった? 知られざる2つの舞台裏:「次の駅まで」に読めるハナシ(3/4 ページ)
東海道新幹線で使っていた「ワゴン」と「テレカ自販機」を販売して、ちょっと話題になっていた。不要になったモノを販売していたわけだが、どのような反響があったのか。担当者に話を聞いた。
テレカ自販機の反響
……とここまで読んでいて、ちょっと気になった読者もいるかもしれない。車内でのワゴン販売は23年10月に終了して、現物を販売したのは24年1月のこと。その期間は、3カ月ほど。一方、テレカ自販機を発売したのは、サービス終了から2年半ほどたっているのだ。
なぜ、そんなに期間が空いているのか。「ワゴンが売れたので、倉庫に眠っていたテレカ自販機も売れるんじゃね? となって、急きょ販売したんでしょ。二匹目のドジョウ狙いだな」などと思われたかもしれないが、そうではない。
テレカ自販機の終了が決まって、すぐに撤去していったのではなく、車両が廃車になったり、検査があったり、そうしたタイミングで少しずつ少しずつ外していった。ようやくある程度の数がそろってきたので、このたび20台を先着順で販売することになったのだ。
ワゴンは申し込みが殺到したわけだが、テレカ自販機はどうだったのか。ワゴンはいまも使えるが、テレカ自販機は使えない。ワゴンは馴染みのある人が多いと思うが、テレカ自販機を利用した人は少ない。反響がどのくらいあるのかよく分からない中で、同社は2つの特典を付けた。
1つは、テレカの紙製レプリカを付けたこと。新幹線の写真(8種類)がプリントされているので、「鉄道ファンにとって、こうしたアイテムは人気なんだろうなあ」などと思われたかもしれない。自販機をよーく見ると、前面に「窓」が付いている。販売中のテレカをここに差し込んでいたので、レプリカを表示させることによって、当時の姿を再現できるようにしたのだ。
もう1つは、証明書を発行したこと。今回、販売するテレカ自販機はN700系に設置されていたもので、どの車両(編成及び号車)に置かれていたのかを記した証明書を付けた。
結果、どうだったのか。即日完売である。ワゴンとテレカ自販機は、関係者の予想を上回るカタチで人気があったのだ。
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