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過度な理詰めに要注意……“ロジハラ上司”の3つの特徴(3/3 ページ)

最近「ロジハラ」という言葉がビジネスの場で使われるようになっています。正論(ロジカル)を突き付けて相手を精神的に追い詰めることも、ハラスメントになりえます。今回の記事では事例をもとに「ロジハラかロジハラでないかの分岐点」「ロジハラに陥りやすい人の特徴とロジハラにならないための対処法」「企業としてロジハラにどう対応するか」について解説します。

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分かりにくい「ロジハラ」 会社はどう対応すべきか

 甲社の場合、B主任がC部長に訴えたことによりA課長の件が発覚しました。会社としてはハラスメント対策担当者(C所長)がA課長や部署内の他メンバーへの面談などを通じて速やかに事実確認をし、最終的には就業規則などに定めた判断基準に基づいてロジハラか否かの判定を行います。判定が出る前に必要ならば当事者の配置転換やメンタルヘルス不調者に対する対処も必要になります。

ロジハラ
過度な理詰めには要注意……(写真はイメージ、提供:画像AC)

 部署全体の業績が良い場合、社員からの告発がないとロジハラ問題はなかなか表に出てきません。経営陣は業績が良ければ問題なく回っていると思うでしょうし、部下も仕方がないと諦めてしまいがちです。

 上司のロジハラが原因で部下がメンタルヘルス不調を起こして休職する、退職するなどの事態は避けたいところです。対策としては、職場環境の実態を把握するために定期的に上席上司との個人面談を行う、管理職者対象のハラスメント研修にロジハラの定義と事例を追加する、管理監督者研修の中で、傾聴と部下の指導法についてレクチャーや実習を通じて理解を深めるなどが考えられます。

木村政美

1963年生まれ。旅行会社、話し方セミナー運営会社、大手生命保険会社の営業職を経て2004年社会保険労務士・行政書士・FP事務所を開業。労務管理に関する企業相談、セミナー講師、執筆を多数行う。2011年より千葉産業保健総合支援センターメンタルヘルス対策促進員、2020年より厚生労働省働き方改革推進支援センター派遣専門家受嘱。

現代ビジネスダイヤモンド・オンラインオトナンサーなどで執筆中。


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