「丸亀製麺のカナダ1号店」がいきなり大繁盛! 全店2位の裏側で何をしているのか:想定の3倍を販売(2/5 ページ)
丸亀製麺のカナダ1号店がバンクーバーにオープンした。初日は長い行列ができる盛況ぶりで、予想の3倍となる1218杯を販売したという。どのようにして、初出店の地で繁盛店を作り上げているのか。
米国西海外での成功を受け、カナダ進出へ
2024年3月末時点で、海外に264店舗を展開している丸亀製麺。海外店舗は総じて好調で、特にハワイのワイキキ店は、月商約1億3000万円(2023年8月)を記録するなど国内外の店舗で最も高い売り上げを誇る。
米国西海岸に位置するストーンズタウン店やバレー・フェア店も好調で、この地域に地理的に近く、客層が似ていることもあってカナダ・バンクーバーへの出店を決めたという。
「米国西海岸には、多数のアジア系住民やコミュニティーが存在します。バンクーバーもアジア系住民の比率が高く、街によってはアジア系住民が大多数を占めることもあります。アジア系のレストランやスーパーマーケットも多く、日本食への関心やニーズが高い地域で、うどん店の成功が期待できると考えました」
出店したのはスタジアムチャイナタウン駅のすぐそばで、スポーツイベントやコンサートなどが開催される「BCプレイス・スタジアム」「Rogers Arena」が目の前にある。
「イベント時に人手が増えるほか、近くには大学や日本橋のようなビジネスエリアもあります。多くの来店が見込まれるだろうと考え、このエリアに出店を決めました」
バンクーバーでの出店にあたって、手を組んだのは現地でティーカフェ「ゴンチャ(Gong cha)」や「ウェンディーズ(Wendy's)」などをフランチャイジーとして営業している企業だ。
「米国の店舗は直営店ですが、バンクーバー店はフランチャイズでの運営です。当社から麺匠(※)をはじめ麺職人が事前に現地入りしてトレーニングを実施していますが、オペレーションはフランチャイジーに任せており当社の社員は店舗に在籍していません」
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