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20代で「モンスト」開発部長に スピード出世を遂げたMIXIエースの「マネジメント論」教えて!あの企業の20代エース社員(4/4 ページ)

MIXIを代表するゲーム事業『モンスターストライク』は2023年に10周年を迎えた。10年たった今でもその人気ぶりは衰えず、世界累計利用者数が6000万人を超える。そんなモンストを支える開発組織には、29歳という若さで部長に就任したエース社員がいるらしい。

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エンジニアがキャリアパスを描ける組織作り

――最後に今後の展望をお聞かせください。

 今考えていることは、エンジニアのキャリアパスについてです。エンジニアは一般的に、マネジメントを担うのではなく、スペシャリストとして成長していきたいと考えている人が多い傾向があります。これはモンストの開発部も同様です。だからこそ、よりスペシャリスト志向のキャリアパスを描き、成長できる強い組織体制にしていきたいと考えています。

 そんなキャリアパスが、今の開発組織ではまだ描きづらいと思っています。モンストのような大規模なプロダクトになると、「運用」といわれる業務がすごく多いんですよね。そうすると必然的に管理や安全にするための判断が増えるため、マネジメント的な要素が強くなります。こうした環境下では、エンジニアは「これ以上技術的に成長するにはどうしたらよいのか」が考えづらくなってきてしまう。

 ですが、私としてはエンジニアの皆さんにはマネジメントを意識してもらわなくてもいいと考えています。どちらかというと、必要なのはリーダーシップなんです。ここで言うリーダーシップとは、将来的な状況をイメージして戦略を練り、チームと協力し全体をモチベートする力のこと。高い技術力を持っているけれど「マネジメントはやりたくない」と考えているエンジニアには、ぜひこの力を身に付け、スペシャリストを目指していってほしいですね。

モンスト
岡本勇太さん(提供:MIXI)

 当社の等級制度は6段階あって、4段階目でジェネラリストかスペシャリストを選ぶことになっています。そこで自分がどちらに進むかを選ぶのですが、結局、「今いる部署で自分としてどちらの方が活躍できるか」を優先して考えてしまうことが少なくないと思っています。

 自分に技術力があるかと問われると、それほどではないかもしれない。でも最近は運用業務の方が多いから、マネジメントはしたくないけれど運用という形でもう少し手助けしていきたい。そんなことを考え、ジェネラリストの道を選ぶのは本質的ではありません。

 だからこそ、自社のエンジニア一人一人が、明確なキャリアパスを描けるような手助けや後押しをしていこうと考えています。

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