なぜ人は「3分のドラマ」にハマるのか BUMPが刺激する“非合理的な欲求”:5年後、9兆円市場に?(5/5 ページ)
今、にわかに盛り上がる「ショートドラマ」産業。コンテンツの特色と成長性、そして日本のコンテンツ産業全体にあたえるインパクトとは何か。
若手クリエイターが挑戦しやすいフィールドとして
世界におけるコンテンツ市場規模を俯瞰(ふかん)すると、日本は12.9兆円で第3位に位置する。2013年に中国によって2位の座を奪われており、その市場規模は日本の約2倍となる27.2兆円だ(2021年時点)。
日本コンテンツの海外売り上げは、鉄鋼産業、半導体産業の輸出額に匹敵する規模である一方で、その内訳はゲームとアニメが90%を占め、映画・テレビは3%にとどまる。日本のショートドラマコンテンツを発展させることで、世界における競争力を高めていきたいと澤村CEOは話す。
「映像コンテンツのショート化と、従量課金型という販売モデル。この2つが掛け合わさったことで、ショートドラマが一つのコンテンツ産業として成立しつつあります。われわれがこの領域を世界に広げていくことで、日本が(世界におけるコンテンツ市場競争を)逆転する未来をつくっていきたいと思っています。
そのためには日本のクリエイターを育てていくことが重要だと考えていて、韓国がこの10年間でエンターテインメント業界に投資してきた間、日本はそれを怠ってきたと思っています。
われわれは、作品づくりに関わったクリエイターや配信元にお金が還元され、ヒットしたコンテンツが生まれた時にお金がしっかり循環するエコシステムをつくっています。
また、ショートドラマは映画と比べるとはるかに低コストでチャレンジできるため、若手クリエイターがチャレンジしやすいんです。若手クリエイターがショートドラマで活躍し、そこから次のステップにつながっていくというような、そんな場所になれたらいいなと思っています」
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