「東京チカラめし」が東京で再始動 今度はどう売っていくのか:「焼き牛丼」が人気(2/5 ページ)
「東京チカラめし食堂」が5月、都内の九段第二合同庁舎内にオープンした。「煮る」のではなく「焼く」というスタイルの「焼き牛丼」で人気を博した「東京チカラめし」が再始動したわけだが、反響はどうなのか。
大ヒットから一転、閉店ラッシュへ
東京チカラめしは、東日本大震災の後、「東京から日本を元気にしたい」という思いのもとに誕生したブランドだ。看板メニューに、「煮る」のではなく「焼く」調理法を採用した「焼き牛丼」を開発。後発のブランドとして大手の牛丼チェーン店と戦っていくには、独自のアプローチで攻める必要があったためだ。
タレを塗ってスチームオーブンで焼いた牛肉をご飯の上に乗せ、かけダレをかけて提供する。焼くことによる肉の香ばしさや焼きダレとかけダレの2種が絡み合うパンチの効いた味わいが特徴で、280円(並、みそ汁付き)という低価格も追い風となり、あっという間に繁盛店に。2011年の1号店オープンから2年半の間に、130店舗以上まで拡大した。
「当時は新店舗を出せば行列ができる状態でした。2012年には年間で約80店舗がオープンし、これは2週間に3店舗を出店するペースです。メイン食材である牛肉と米を大量購入してスケールメリットを得ることで、低価格を維持していました」(長澤氏)
ところが、2014年には状況が一変。牛肉と米の調達価格が急騰し、1杯300円前後での提供が難しくなった。加えて、人材の育成が出店ペースに追いつかず、品質やオペレーションの低下が目立つようになったという。
「50店舗ほどに増えたところで、店舗によって、焼き牛丼の味や店内の清掃状態などにブレが生じてきました。というのも、煮込んだ牛肉をご飯の上にかけるだけの牛丼と比べて、当社の焼き牛丼は『タレを塗った牛肉を焼き、丼に並べてかけダレをかける』という手間のかかる調理法に加えて、肉を焼いた網の清掃も必要になるため、オペレーションの負荷がかかるんです」(長澤氏)
手間をかけたぶん、おいしさは引き出されるが、それがあだとなった。「早い、安い、うまい」を求める顧客の期待に沿うサービスが提供できなくなり、2014年から閉店ラッシュに。一気に規模が縮小し、2023年11月には国内1店舗に激減した。
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