大手企業を“狙い撃ち” 新たなインサイドセールス「BDR」を成功させるポイントとは(1/4 ページ)
昨今アウトバウンド型(企業が接点のない顧客にアプローチする営業手法)のインサイドセールス「BDR」(Business Development Representative)に取り組む企業が増えている。BDRは、自社が狙いたい企業を“狙い撃ち”して、長い期間を掛けて受注を勝ち取る手法だ。本記事では、BDRの特性や注目されている背景、実際に取り組むうえでの注意ポイントを解説する。
昨今アウトバウンド型(企業が接点のない顧客にアプローチする営業手法)のインサイドセールス「BDR」(Business Development Representative)に取り組む企業が増えている。BDRは、自社が狙いたい企業を“狙い撃ち”して、長い期間を掛けて受注を勝ち取る手法だ。
BDRは大手企業の役職者をターゲットにする特性上、インバウンド経由のインサイドセールスや通常のフィールドセールスとは異なるアプロ―チが必要になる。本記事では、BDRの特性や注目されている背景、実際に取り組むうえでの注意ポイントを解説。具体的なツールの活用方法や進め方についても詳しく紹介する。
大手企業の重役者を狙い撃ち BDR注目の理由
BDRとは、まだこちらが知らない相手に対してのインサイドセールスのアプローチである。従来のテレアポと同じじゃないかと思われるだろうが、ノウハウとして大きく違うのは、B2B営業の手法であり、大手企業の重役者狙いであることだ。
インサイドセールスは、一般的にはイベント参加やホワイトペーパー購読者など、インバウンド経由で連絡先を知っている企業に対して架電をする。しかし、こちらが狙いたい大手企業の重役者はインバウンドでは来ないことがある。待っていても来ないのであれば、こちらからアプローチするしかない。大手企業に対して質の高い訴求とセットで直接アプローチするのがBDRの基本姿勢だ。
ただし、大手企業の役職者に対しての営業は数を打っても当たるものではない。顧客にとって話を聞く価値のあるコンテクストを考え、調整してもいいと思える情報提供をいかにするかが鍵となる。
BDRが注目されている背景として、インサイドセールスのような新しいセールスプロセスを積極的に導入するSaaS企業の製品が、大手企業にも受け入れられてきたことも大きい。SaaS製品の課金形態は、主に顧客企業のユーザー数課金だ。従業員が多いほど取引金額を高めることができるため大手企業との取引が重要になるが、自社の従業員全員にシステム導入をけん引できるリーダーはそう多くはなく、向こうからやってくるとは限らない。
そこでBDRだ。
BDRは準備に時間がかかるので、1企業あたりにかかる手間やコストは大きい。しかしその負担をかけてでも、大手企業であれば案件が決まれば回収することができる。ハイリスクハイリターンの施策なのだ。
BDRに取り組むべきタイミング
BDRを始めるタイミングはいつか? 大手企業との取引を狙い撃ちする取り組みになるため、そもそも自社に大手企業と取引できるだけの土台や信用がないと話は進められない。製品機能、取り組み事例、メディア掲載事例など、大手企業が話を聞く価値のある会社になっていることが先決だろう。
BDRは単なるテレアポとは違う。事前準備と十分なコミュニケーションプランがないと、徒労に終わりうまくいかない。
では、自社でBDRを取り組めるタイミングになったと思ったときに、どんなツールを活用してどう進めていくべきか。
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