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セイバンの「ひんやり背あてパッド」前年比4倍 開発のきっかけは小学生の“陳情”(3/4 ページ)
ランドセルメーカーのセイバンが展開する「ひんやり背あてパッド」が前年に続き、好調だ。気温35度を超える猛暑日が続く中、熱中症対策への関心が高まり、より冷却効果の高い製品への需要が増加している。
1時間の冷却効果で通学中は確実に冷たい
「ひんやり背あてパッド」の特徴は、専用に開発された保冷剤にある。一般的な保冷剤では形状が不安定で、使用中に不快感を与える可能性があるほか、低温やけどと結露を防ぐために専用設計を採用。保冷剤をビニールで包んだことで水滴が発生しづらく、衣類が濡れにくくなった。
また、同社の調査によると、99%の小学生が「通学は1時間以内」であることが判明したことから、「通学中は確実に快適に冷たく」なるよう保冷剤の持続時間は1時間以上とし、溶けたあとも吸水速乾素材を使用しているため背中が蒸れにくい仕様とした。
軽量化も重要なポイントだった。近年、教科書の増加やタブレット端末の導入で、児童の荷物は増加傾向にある。この状況を踏まえ、冷却効果を維持しつつ、できる限り軽量化を追求した。
前年同期比で約4倍の売れ行き
販売状況も好調だ。同社広報担当の松井満和子さんによると、2024年4月から6月の販売実績は前年同期比で約4倍を記録したほか、同社の冷感グッズ全体に占める割合も昨年の29%から35%に上昇した。
購入のピークは6月に訪れた。松井さんは「ランドセルの第1次商戦である6月に、同時購入されるお客さまが特に多かった」と分析する。また、気温35度を超える猛暑日が連日続いていることから、より冷却効果の高い製品への需要が高まったようだ。
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