NewDaysの「スゴおに」350万食を突破 3年経っても売れている理由:「弁当」をおにぎりに(2/5 ページ)
具のボリューム感をウリにしたNewDaysのおにぎりシリーズ「スゴおに」が、3年間で約350万食を販売した。月1ペースで新商品を発売し続けているが、どのように人気を維持しているのか。スゴおにのこだわりを聞いた。
「弁当」をおにぎりにして大ヒット
スゴおにが誕生したのは2021年6月。コロナ禍で駅を利用する人が激減し、外出や娯楽が制限されたことが開発の発端だった。
「外出制限がある中でも仕事に向かう方々に、日常の食事から“楽しさ”や“ワクワク感”をお届けしたいと考えました。駅ナカの立地から手軽に持ち運べる『おにぎり』は当社の主力製品です。ニーズが高いおにぎりを、より楽しく召し上がっていただけたらと」
おもしろくて、すごいものを作ろうと頭をひねり思いついたのが、のり弁をおにぎりにするというアイデア。通常、おにぎりの具は多くても3種だが、第1弾の「のり弁にぎりました」は、白身フライ、タルタルソース、ちくわ天、唐揚げ、玉子焼き、きんぴら、おかかの7種もの具材をご飯で挟んでいる。
これが多くの消費者の目に留まり、SNSなどで広く拡散された。次いで発売した「お子様ランチにぎりました」(330円)も話題に。その後も、月に1品ペースで新商品を発売している。
ニューデイズの来客層は働く男性がメインで、スゴおにの購買者層も30〜50代の男性が約7割を占める。2022年6月には、女性も取り込みたいという狙いから、20〜30代の女性をターゲットにした「至福のスゴおに」シリーズも発売した。
同シリーズでは、女性の好みを反映した「生ハム&チーズ」「明太海苔チーズマヨ」「濃厚ほたてバター醤油風味」などをラインアップ。スゴおによりもボリューム感と価格帯を抑え、カバンに入れても型崩れしないようプラスチックケースに入れたのもポイントだ。
これまでの人気商品は、圧倒的1位が「のり弁にぎりました」、次いで「ポーク玉子バーガーおにぎり」(370円)、「ベーコン煮卵おにぎり」(340円)となる。
661店舗(2024年8月現在、NewDays KIOSK含む)を構えるニューデイズでは、発売初週の7日間で1アイテム500万円以上を売り上げると「ヒット」に、1000万円以上は「大ヒット」になるというが、一番人気の「のり弁にぎりました」は初週で約1000万円を売り上げている。
「発売から1年、2年と経過してからも、初週の売り上げが500万円を下回る商品はない」と宮野氏。登場した当初ほどのインパクトはなくとも、現在でも「ヒット」の基準に達しているわけだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
なぜ、すき家は“ディストピア容器”を提供するのか 「並盛430円」のスゴさが見えてきた
すき家が一部店舗で導入している容器が「ディストピア」のようだと、たたいている人がいる。だが1000円以下で食べられる牛丼チェーンに対して皮肉を言うことは、全てわれわれに特大ブーメランになって返ってきているのだ。どういうことかというと……。
なぜマックで“客への反撃”が増えているのか いまだ続ける「スマイル0円」との関係
マクドナルドの店員が客にブチギレしている様子の一部始終がSNSで拡散され、話題となっている。1月には迷惑客への対応で英雄視されたマッククルーもいたが、なぜこのような事態になっているのだろうか。
「薄皮たまごパン」7カ月で1200万個の大ヒット ランチパックたまご味と消費シーンがどう違うのか?
山崎製パンの「薄皮たまごパン」が異例のヒットを記録している。2024年1月の発売から7カ月で1200万パックを販売し、圧倒的な存在感を示している。なぜこれほど売れているのか。



