NewDaysの「スゴおに」350万食を突破 3年経っても売れている理由:「弁当」をおにぎりに(3/5 ページ)
具のボリューム感をウリにしたNewDaysのおにぎりシリーズ「スゴおに」が、3年間で約350万食を販売した。月1ペースで新商品を発売し続けているが、どのように人気を維持しているのか。スゴおにのこだわりを聞いた。
奇抜なアイデアはどう生まれている?
その後も、駅ナカの蕎麦屋のそばをおにぎりにした「蕎麦屋のそば風おにぎり」(330円)や、たこ焼きパーティーをコンセプトにした「魅惑のタコパおにぎり」(240円)、「味噌煮込みうどん風おにぎり」(340円)など、斬新な新商品を多く発売している(すべて終売)。
このような奇抜なアイデアは、どのようにして生まれているのか。宮野氏は「通常のおにぎりとは異なる考え方を採用している」と話す。
「通常のおにぎりは、ご飯からはみ出る具材や汁気があるものは基本的に採用しません。対して、スゴおには『できないかもしれない』というマインドを一旦取っ払って、『どうしたらできるだろうか』というイメージを持つようにしています」
スゴおには、弁当や丼、そばなど他の食べ物をおにぎりにしていることから、食事をする際は「これは握れるかどうか」と常に考えていると宮野氏は明かした。
常識を超えたアイデアを商品化してきたわけだが、実現にいたらなかった失敗作もある。その一つが「豚汁」で、味の輪郭をハッキリ出そうとしたら味噌味より塩味が勝ってしまったという。
「和食は総じて表現が難しいですね。マヨネーズやケチャップ、タルタルソースなどは味のメリハリを出しやすく、洋食のほうが再現のしやすさはあるかもしれません。スゴおには『具の存在感』に注目されることが多いのですが、斬新な発想だけでなく、当然おいしさも追求しています」
その製造プロセスも通常のおにぎりとは異なっている。
「通常のおにぎりより手作業の比率が断然高いです。例えば『のり弁にぎりました』は、ご飯の型取りと握りの工程、パッケージ包装は機械で行いますが、具材を乗せるのは手作業です。ゴロッとした具などは、手作業で握ることもあります」
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