“スタバがある銀行”の集客力はやはりすごかった 渋谷に現れた「緑の店舗」(3/4 ページ)
三井住友銀行が、カフェとコワーキングスペースを併設した新形態の店舗を進めている。2024年5月に1号店の「渋谷店」が、10月7日に2号店の「下高井戸店」がオープンした。同店舗の誕生によって、どんな変化が見られているのか。
1階に銀行とスタバ、2階にシェアラウンジ
オリーブ ラウンジはCCC社と共同開発した店舗で、銀行にスタバとシェアラウンジを併設している。三井住友銀行と三井住友カードの総合金融サービス「オリーブ」の会員を拡大したい狙いがあり、スタバやシェアラウンジの利用料金をオリーブのスマホタッチ決済をで支払うと、利用金額の10%相当のVポイントが還元されるなどの特典がある。
2024年5月にオープンした渋谷店は西武渋谷店B館にあり、1階にスタバと銀行窓口・ATM、2階にシェアラウンジがそれぞれ入る。地下1階には、三井住友銀行が使用していた貸金庫をリノベーションした個室などがあり、オリーブ会員に開放している。
渋谷店はフラッグシップ店の位置付けで、オリーブの認知を高める目的で膨大な人流が見込まれるエリアに出店したという。1階のスタバは約110席、2階のシェアラウンジは125席を設ける。
10月7日にオープンした2号店目の下高井戸店は、下高井戸駅からすぐの場所に位置し、1階に銀行ATMとスタバ、2階に銀行窓口とシェアラウンジが入る。1階のスタバは104席、2階のシェアラウンジは63席を設ける。
同店は郊外型店舗の位置付けで、街のシンボルになるような店舗を目指す。近隣住民や下高井戸に通学する学生の来客を見込んでおり、何度もリピートするような使い方を想定しているという。
設計コンセプトは「下高井戸の森」で、外壁にたくさんの植物が使われ、緑が店内にゆるやかにつながっていくような空間をイメージしている。オリーブの実や葉っぱを彷彿(ほうふつ)とさせるアロマの香りも用意した。2階は開放的な窓から地域の景色が眺められるなど、下高井戸のまちに溶け込むような工夫も見られる。
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