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楽天、PayPay、Vポイント 国内2.5兆円市場を制するのはどこか「ポイント経済圏」定点観測(3/5 ページ)

ポイント経済圏が日本の消費行動を大きく左右する時代になった。J.D.パワー ジャパンが実施した調査をみると、各社の現状と課題を浮き彫りにしている。具体的には……。

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Vポイントの課題

 一方、ためやすさで評価が伸びなかったのがVポイントだ。dポイントならファストフード、Pontaポイントならコンビニ、WAON POINTならスーパー、nanacoポイントならコンビニと、他に比べて優位な店舗があるものだが、Vポイントには強い場所がない。


PayPayは分かりやすくポイント確認画面をリニューアルした。支払いに自動的に使えたり、自動的んいポイント運用ができたり、「使う」ことが簡単になるよう意識したつくりになっている

 次に、使いやすさについてはどうか。ここで高い評価を得ているのがPayPayだ。これはPayPayポイントの発祥が、決済アプリであるPayPayであることを思い出せば納得できる。逆にいえば、PayPayポイントをメインで使っているユーザーは間違いなくPayPayユーザーであり、たまったポイントの利用に悩むことはない。

 同じように決済サービスを提供する三井住友カードのVポイントはどうだろうか。こちらは意外なことに使いやすさの評価は高くない。三井住友カードはVポイントの紹介のたびに「世界各国どこでも使える」ことをウリにしているが、それはVポイントメインユーザーにも響いていないようだ。ポイントを三井住友カードで直接利用できないという点が大きく影響している。


VポイントをVポイントPayの残高にチャージして、さらにスマホのタッチ決済に登録して利用する仕組みだが、正直言ってかなり面倒だ

 リアル店舗でVポイントを使うには、VポイントをVポイントPayにチャージした上で、スマホのタッチ決済をする必要がある。正直かなり面倒だ。さらにクレジットカードとも競合してしまう。せっかくサービスを提供しているのが三井住友カードなのに、その強みを生かせていないように見える。

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