「電子レンジバッグ」がヒット “布自体”が発熱、開発のきっかけは「息子への愛」:テストマーケティングから見るプロダクトの近未来(1/2 ページ)
Makuakeでヒットしている「電子レンジバッグ」。この商品が生まれたきっかけとは?
「テストマーケティングから見るプロダクトの近未来
企業の新商品・サービスの挑戦を支援するプラットフォーム、Makuake。ここでは日夜、新たなコンセプトを持った商品が企画され、ユーザーの厳しい目にさらされている。多くの支持を集めた商品にはどのような特徴があるのか。本連載では既に終了したプロジェクトを振り返り、成功の要因からプロダクト開発の近未来を探る。
Makuakeで累計4800万円を超える応援購入金額を集めた「WILLCOOK」という商品があります。「電子レンジバッグ」とも呼ばれるこの商品はバッグ自体があたたかくなる商品で、中に入れたお弁当をあたためたり、レトルト食品を加熱調理したりすることが可能です。
サコッシュタイプも展開しており、こちらはかばん部分を切り離して広げることで、体をあたためることもできます。
電子レンジバッグの名が示す通り、加熱すればおよそ10分で100度近くまで上がり、レトルト商品を約20分でおいしく食べられる状態まであたためられます。
他社でも発熱タイプの商品はありますが、基本的には電熱線で加熱する仕様がほとんどです。一方でこの商品は“布自体”が発熱することに独自性があります。布ヒーターと専用バッテリーをつなぐことで発熱するのですが、導電繊維を独自の技術で編み込んだことにより、布全体があたたかい状態になることを実現しています。
保温の為に入れている断熱中綿と遮熱効果の高いアルミフィルムの効果で高い保冷力も備えており、保冷目的でも使えるバッグです。
Makuakeユーザーからは「登山や釣りなどアウトドアで持って行きたい」「災害時の備えとして持っておきたい」「外出先で離乳食をあたためるために使いたい」といった声が寄せられ、1回目のプロジェクト実施時には約1100万円、4回目のプロジェクトでは約2600万円の応援購入金額が集まりました。ニーズ・注目度ともに高まっているといえます。
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