コラム
場末のスナックはどうやって稼いでいるのか?:もうけのカラクリ(2/3 ページ)
集客や収益が安定したビジネスがしたい――そう考える人はスナック経営が参考になるかもしれない。
1対nだから人件費が安い
業態の点からみても、コストの強みがあります。居酒屋と比較すると、居酒屋は料理メニューが豊富で、その分だけコストが発生します。
一方のスナックは、スナック(軽食)を提供するスナックバーが語源で、料理のメニューが限定的であるためコストが低くなります。
キャバクラは高コストです。キャバクラは女性スタッフがお客さんの隣に座って1対1に近い形で接客をするため、きれいな女性を何人も雇う必要があります。また、店内をきらびやかに装飾する必要もあり、これらがコストを押し上げます。
一方のスナックは、ママやチーママがカウンター越しに会話する1対n(複数)形態の店が多く、人件費が低くなります。運営コストが低ければ価格設定も低くできます。また、小規模な店は落ち着いて飲めますし、ママなどとの距離も近くなります。
お客さん側から見ると、スナックは安く、落ち着いて飲めることが長所で、それが他の飲食店との差別化要因になっています。
細かな話ですが、キャバクラやクラブなどのような接待を行う店は風俗営業、接待を行わずにカウンター越しに話すだけの店は深夜酒類提供飲食店営業となり、それぞれ必要な許可が異なります。
スナックの場合も、お客さんと一緒のテーブルについたり、デュエットしたりする場合は風俗営業の扱いになります。
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