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ファンが沸いたプレリュードとロードスター、ホンダとマツダの“次の一手”は?:高根英幸 「クルマのミライ」(2/5 ページ)
今年も東京オートサロンが開催された。カスタムカーの祭典というよりは、多様なメーカーのブースが台頭し、幅広い領域の展示が見られるイベントになってきた。各社がファンを喜ばせる展示を用意。工具メーカーも盛況だった。まだまだ人気は衰えそうにない。
ファンが喜ぶアイテムを用意
ホンダは市販予定モデルのプレリュードを展示したほか、「無限」ブランドのシビックタイプR用パーツを展示するなど、ホンダファンが喜ぶアイテムを用意していた。スバルは限定車S210のプロトタイプを展示。週末は黒山の人だかりで、ファンの期待ぶりが分かるほどであった。
マツダは「マツダスピリットレーシング」を商品ブランド化し、市販車を発売することを発表した。手始めにロードスターのSF(ソフトトップ)モデルに2リットルエンジンを搭載したモデルを設定するとともに、エンジンチューンや内外装も念入りに仕立て上げた限定車も用意した。
うわさになっていた2リットルエンジン搭載車は特別なブランドとして用意した、というわけだ。このやり方はなかなかうまい。レース活動によってブランドを認知させて、その高性能で未来的なイメージを市販車へと広げた。
トヨタのGRと似ているが、まずはピュアなスポーツカーにだけ設定したことで、より繊細で上質さを感じさせる。今後の発展ぶりにも期待したい。
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