カセットガスで「暖炉のある暮らし」に 開発者の執念がヒット商品に:テストマーケティングから見るプロダクトの近未来(1/4 ページ)
開発者自身が最も欲しかった商品が、新たな市場を切り開いた。
テストマーケティングから見るプロダクトの近未来
企業の新商品・サービスの挑戦を支援するプラットフォーム、Makuake。ここでは日夜、新たなコンセプトを持った商品が企画され、ユーザーの厳しい目にさらされている。多くの支持を集めた商品にはどのような特徴があるのか。本連載では既に終了したプロジェクトを振り返り、成功の要因からプロダクト開発の近未来を探る。
Makuakeには、新たな発想で生まれた商品が次々と登場しています。その中から特に大きな支持を集めた商品には、独自の戦略や視点が隠されているはずです。本連載では、プロジェクトの成功事例を分析しながら、これからの商品開発のヒントを探っていきます。
今回は「開発者自身が最も欲しい」と思える商品を作り上げることで、新市場を切り開いた事例をご紹介します。
諦めていた「暖炉のある暮らし」が現実に
広い家に、炎が揺らぐ暖炉。そんな生活に一度は憧れた人も多いでしょう。しかし実際には、工事費用や、薪を用意して火をつけることの煩雑さ、近隣への配慮など越えるべきハードルは多く、諦める人が大多数ではないでしょうか。ましてや、都会のマンション暮らしとなると夢のまた夢です。
そんな憧れを実現した商品があります。カセットガスなどを販売している岩谷産業(大阪市)が開発した炎を楽しむインテリア暖炉 「MYDANRO」。この商品は、カセットガスと電池のみで駆動する、導入ハードルの低い家電型の暖炉です。
一体どのような経緯を経てこの商品が誕生したのでしょうか。
著者プロフィール:高野翔一
株式会社マクアケ PR部コーポレート広報
1984年生まれ。大手食品メーカーの営業やPR会社などを経験。PR会社では大手テーマパークをはじめ、さまざまな領域のPRを担当。2022年に株式会社マクアケへ入社。入社後は、コーポレート・サービス広報として携わりつつ、モノづくりを始めとした事業者の挑戦を後押しする広報を主に担当。
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