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「いつも迷惑かけてばかりで……」 自分の情けなさを“やたら嘆く”部下との接し方はじめはとても好印象だった(1/4 ページ)

嘆くだけではいつまでたっても仕事ができるようにはならない。

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この記事は、榎本博明氏の著書『「指示通り」ができない人たち』(日経BP 日本経済新聞出版、2024年)に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。

 仕事ができずに周囲に迷惑を掛けているのに本人は仕事ができるつもりでいるというのも困った話だが、自分は仕事ができないと嘆くばかりなのも困りものである。自分は仕事がちゃんとできていないことに気付いているだけマシではあるが、嘆くだけではいつまでたっても仕事ができるようにはならない。


はじめのうちはとても謙虚な人物だと思い、好印象だった(ゲッティイメージズ、以下同)

 そのような部下の扱いに手を焼く管理職は、次のような思いを口にする。

 「はじめのうちはとても謙虚な人物だと思い、好印象だったんです。仕事に慣れないうちはミスはつきものなので、その都度ミスを指摘し、注意をすると、『すみません。要領が悪くて、皆さんの足を引っ張るばかりで……』『思うように仕事ができず、申し訳ありません』と恐縮した感じで反省を口にするので、今どき珍しく謙虚な若者だと思っていました。でも、いつまでたってもそのままなんですよ」

筆者プロフィール:榎本 博明(えのもと ひろあき)

MP人間科学研究所代表、心理学博士

1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学助教授等を経て、現職。


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