インタビュー
「りくろーおじさんのチーズケーキ」が40歳の“おじさん”に 大阪名物の行列が絶えない理由(4/5 ページ)
大阪の人気土産のひとつに「焼きたてチーズケーキ」がある。「りくろーおじさんの店」の看板商品で、2024年に40周年を迎えた。人気の理由は……。
箱を高くし、レーズンの配置も改善
焼きたてチーズケーキの箱の裏面はハガキになっており、同社への意見を投函できる。現在も1カ月に1000通前後が届いており、すべての声に手書きで返信し、改善につなげている。その一例が、発売当初よりケーキを入れる箱を1センチ高くしたことだ。
ケーキの製法を磨き込んだ結果、生地の分量は変わらないのに、焼き上がりがよりふっくらするようになった。そのため、膨らみが箱の上部に当たり、焼印が剥(は)がれてしまうケースが多くなり、要望に応える形で箱の高さを上げた。
レーズンの配置も、お客の要望を受けて変更した。「取り分けたときにレーズンが入っていない」という指摘から、現在は円周に沿って均等に並べる仕様に変更。放射線状に切ったとき、均等に行き渡るようにした。ちなみに、レーズンが苦手な人向けには、箱の側面に「りくろーカット」として避け方も記載している。
同社は、広告や販促活動を積極的に実施していない半面、購入者の意見を尊重し、商品やサービスの向上に努めている。40年の歴史は、お客との対話から生まれた改善の積み重ねといえる。
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