「TOFROM YAESU」、2026年竣工へ ビジネス交流機能を強化:東京の玄関口を彩る
東京建物は、国家戦略特区に指定された「東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の街区名称を「TOFROM YAESU」(トフロム ヤエス)に決定した。
東京建物は、国家戦略特区に指定された「東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の街区名称を「TOFROM YAESU」(トフロム ヤエス)に決定した。再開発組合の一員として同事業を推進する。オフィスや医療施設、劇場・カンファレンス施設、バスターミナル、商業施設などを整備して、国際都市の玄関口としての機能を強化。国際競争力の向上に寄与する狙い。
TOFROM YAESUがもたらすビジネスチャンスとは?
建物名称は、A地区を「TOFROM YAESU THE FRONT」(トフロム ヤエス ザ フロント)、B地区を「TOFROM YAESU TOWER」(トフロム ヤエス タワー)とした。TOFROMは、「TO」と「FROM」を組み合わせた造語だ。日本や世界中の「ヒト」「モノ」「コト」が集まり、多様な価値を生み出し発信する場にしたいという思いを込めている。
ロゴデザインには、八重洲の頭文字「Y」を表す3本の結び目を採用。世界中のヒト、モノ、コトが交わる日本の中心地を象徴している。
TOFROM YAESUが位置する八重洲・日本橋・京橋エリアは、伝統と最先端が融合する東京の最前線エリアだ。都内主要エリア・地方都市・国際空港への優れた交通利便性を誇る。一方、江戸時代から続くお祭りや食・アート・ものづくりなどの文化が今もなお継承されていて、イノベーションを生み出しやすい環境が整っている。
今後、首都高地下化、日本橋川再生計画、Tokyo Sky Corridor計画、羽田空港アクセス線(仮称)による東京駅と羽田空港のダイレクトアクセス化に加え、つくばエクスプレスと都心部・臨海地域地下鉄構想の東京駅接続に向けた動きなど、さらなる発展が期待される。
TOFROM YAESU THE FRONTは、地上10階・地下2階で事務所、店舗、診療所などが入り、2026年7月に竣工予定となっている。TOFROM YAESU TOWERは、2026年2月竣工予定だ。地上51階・地下4階で事務所、医療施設、劇場・カンファレンス、バスターミナル、店舗、住宅などが整備される。
従業員のウェルビーイングを向上
人的資本経営や健康経営を推進する上で、従業員のウェルビーイング向上は不可欠だ。そこで同施設には、従業員のウェルビーイングを高めるサービスや機能、空間を実装した。
TOFROM YAESU TOWERの13階には、従業員のサポート機能を持つ共用スペース「Wab.」を整備する。こだわりの食を楽しめる食堂・カフェ&バー、リラックスや集中を促す個室ブース、多様な過ごし方ができるラウンジ、交流を生むイベントスペースなど、多彩な機能を備えた空間を提供する。
10階と41階には、エキスパートオフィスが運営するハイグレードフレキシブルオフィス「EXEVIA TOKYO YAESU」を設置。レンタルオフィスやセットアップオフィス、コワーキングスペース、個室ブースなどを用意した。TOFROM YAESU TOWERのオフィス共用施設としての機能も充実させる。
6・7階には、「日本医科大学八重洲健診ステーション」を整備する。体の全身を調べるFDG-PETによるがんの早期発見や、脳を検査するβアミロイドPETによるアルツハイマー病診断など、先進機器や専門医の登用により高精度に疾病を検出。日本医科大学付属病院と連携した高度医療を提供する。
3〜6階には、ぴあとコングレが運営する劇場・カンファレンス施設を整備。約800人収容可能な段床型劇場、大型展示会や講演会用の平土間ホール、各種会議室を完備し、エンターテインメントやMICE(国際会議、展示会・イベント、講演会、セミナーなどの催事)の誘致により、ビジネス交流機能を強化する。
地下階には、UR都市機構が整備する「バスターミナル東京八重洲」の第2期エリアを配置する。国際空港や地方都市を結ぶ高速バスが発着し、第3期開業後には国内最大級の高速バスターミナルとなる。また、八重洲地下街から直接アクセス可能で、旅行者向けインフォメーション施設も併設する。
TOFROM YAESUは、東京の新たなランドマークとして、国際都市としての魅力を高めるとともに、地域社会の活性化に貢献していく。
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