ファミマ「涙目シール」全国展開へ 「思わず助けたくなる」声受け(1/2 ページ)
ファミマは3月11日から、「値下げシール」のデザインを順次切り替える。新しい値下げシールは、涙目の表情をしたおむすび型のキャラクターが特徴。全国への拡大後は、年間で約3000トンの食品ロス削減につながる見込みだ。
ファミリーマートは3月11日から、消費期限の迫ったおむすびや弁当などに貼る、値下げシールのデザインを全国の店舗で順次切り替える。新しい値下げシール(以下:涙目シール)は、涙目の表情をしたおむすび型のキャラクターと、「たすけてください」というメッセージが描かれたもの。来店客の感情に訴えるデザインが話題を呼んでいる。
加盟店からも期待
東海地方の店舗を皮切りに、順次導入を進める。
対象商品は、おむすびや弁当、サンドイッチといった消費期限のある中食商品。値下げシールは10円から150円まで7種類あり、販売状況などに応じて、店舗の判断により使い分ける。
2024年10〜11月に一部の店舗で行った試験導入では、シールを変更した値下げ商品の購入率が5ポイント上昇する効果がみられた。購入者からは「思わず助けたくなるイラストだった」といった声があったとのことで、全国への拡大後は、年間で約3000トンの食品ロス削減につながる見込みだという。
販売機会を失うリスクが減ることから、フランチャイズ加盟店も注目しているようだ。サステナビリティ推進部部長の大澤寛之氏は「加盟店向けの説明では、『いつから始まるのか』『どのくらいの効果があるのか』といった期待の声が聞かれた」と話す。
涙目シールが貼られた商品を購入する際には、有人レジを利用する必要があるものの、今後はセルフレジへの対応も検討しているという。
【訂正:2025年3月11日午後5時50分 初出で「涙目シールにはバーコードが付いていないため、購入時には有人レジを利用する必要があるが、セルフレジへの対応も検討しているという。」と記載しておりましたが訂正いたします。】
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