“ヌン活”ブームはどこまで続く? 単価6000円でも予約殺到の理由(3/5 ページ)
2022年に流行語大賞にノミネートされた「ヌン活」。以前よりも各社のアフタヌーンティープランは充実し、予約が取りづらくなっているようだ。単価6000円以上と高額にもかかわらず、なぜブームが長く続いているのか。
顧客を飽きさせない。意表を突くテーマも
アフタヌーンティーといえば、旬の素材を使った季節限定プランを各社が展開しており、イチゴや抹茶などは定番人気となっている。同社では、定番にひねりを加えたプランや他社にない独自プランを次々と打ち出し、顧客の関心を引き付けているという。
「当ホテルのアフタヌーンティーは他店よりも圧倒的に品数が多く、主力のアトリウムラウンジは常にスイーツ12種類、総菜系のセイボリーが5〜6種類です。特に話題となったのは、『金継ぎアフタヌーンティー』や『抹茶アフタヌーンティー』です。金継ぎ(※)は独自性が高く、多くのお客さまの印象に残りました。2022年に提供した抹茶の濃度別に仕立てたムースの食べ比べは、SNSで広く拡散されました」(広報担当者)
来客層は20代を中心とした女性が大多数で、女性同士の2人組をはじめ、誕生日などのお祝いや女子会など小グループでの利用もある。近年は若いカップルも増え、デートスポットの一つになってきているようだ。
ヌン活ブームが長く続いている理由を聞くと、「お客さまを飽きさせない無限の可能性を秘めているからではないか」と回答。テーマ性に沿った世界観を大事にしながら、味はもちろん、一品一品の形状や色合いにこだわって飾りつけをしているため、見た目も味も飽きづらい。テーマごとに新作スイーツが登場するので、何度もリピートしても新鮮さがある。実際、リピーターが確実に増えている実感があるそうだ。
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