“ヌン活”ブームはどこまで続く? 単価6000円でも予約殺到の理由(4/5 ページ)
2022年に流行語大賞にノミネートされた「ヌン活」。以前よりも各社のアフタヌーンティープランは充実し、予約が取りづらくなっているようだ。単価6000円以上と高額にもかかわらず、なぜブームが長く続いているのか。
推し活女性が訪れる「ジンジャーガーデン」
2014年に創業したキャバリー社は、“ヌン活ブームの先駆け”とも言われる「ジンジャーガーデンアオヤマ」を2014年、表参道にオープン。
2017年からアフタヌーンティーを提供し、第2弾として売り出した“ティファニーで朝食を”をテーマにしたアフタヌーンティーが大当たり。予約が殺到し、3カ月待ちの反響を呼んだ。「流行語大賞にノミネートされる何年も前から、ヌン活ブームは存在していた」と永谷社長は振り返る。
2021年には、2店舗目の「モスカ・バイ・ジンジャーガーデン」を表参道にオープン。いずれも予約制のアフタヌーンティー(5800円〜)を基本とし、1回2時間の予約枠を設けて1日に4回転させている。それほど大きくないカフェながら、客単価は6000円を超え、1店舗の月商は約1000万円にのぼるという。
キャバリー社が展開する2店舗の特徴は、“かわいい”に特化した体験ができること。店内は花で埋め尽くされ、非日常を感じさせる。季節ごとのアフタヌーンティープランのほか、「マイメロディ」「クロミ」といったキャラクターや女性向けアパレルブランドなどとのコラボプランも人気が高い。主な顧客層は20代前半の女性だ。
近年は、「推し活向けプラン」や推し活客のニーズに沿う接客も好評だという。推しのカラーに合わせてケーキの色が選べるお祝いプランを作ったり、推し活に精通するスタッフが見栄えのいい写真になるよう撮影をサポートしたり。「これが“映え”にとどまらない独自のウリとなり、ホテルとの差別化になっている」と永谷社長。
「2年ほど前から推し活の一貫で来店する方が増えました。そこで『推し活推奨店』と打ち出し、お客さまが望む体験ができるようスタッフがおもてなしをしています。推し活をする方にとって、一流ホテルよりも(自分たちに)近い存在だと認識していただいているようです」(永谷社長)
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