実は3台が稼働中 手土産の定番・ヨックモックがあえて「自販機」を出す理由(2/3 ページ)
ロール状クッキー「シガール」で知られるヨックモック(東京都千代田区)が手掛ける「自販機」が増えている。デパ地下や駅ビルの食品売り場で購入されるイメージが強いヨックモックの商品を、なぜ自販機で販売するようになったのか。同社に話を聞いた。
なぜ自販機を設置したのか
ヨックモックが自販機「いつでもヨックモック」を導入したのは2023年2月のこと。設置場所はラゾーナ川崎プラザ(神奈川県川崎市)1階、総合案内所の近くだった。
実は同じフロアには、ヨックモックの店舗がある。にもかかわらず自販機を設置した理由について、三溝氏は「手軽さ」を挙げる。店舗の営業時間は午前10時〜午後9時だが、自販機は午前7時〜午前0時と長い。店舗の営業時間外でも、すぐ商品を購入できる。「アフターコロナの当時は非接触型の販売スタイルが求められており、こうしたニーズに対応する目的もありました」(三溝氏)
手軽さへの配慮は、自販機で販売する商品ラインアップにも表れている。贈答用向けの箱入り商品に加え、ポーション(袋入り)タイプの「シガール」(10本入780円、14本入980円)や、食べきりサイズの「MY YOKUMOKU」シリーズ(400円)を販売している。三溝氏は「自分用やプチギフト用として手軽に購入できるよう、小さいサイズや1000円未満の商品を中心にそろえました」と説明する。
自販機で販売するもう1つの理由が、「身近さ」だ。「ヨックモックは百貨店などで販売している、贈答用のお菓子というイメージが強いです。自販機で手軽に購入できることで、疲れたときの気分転換や自分へのご褒美、家族や友人へのちょっとしたプレゼントの選択肢として、より身近なブランドになることを狙いました」(三溝氏)
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