2015年7月27日以前の記事
検索
連載

NISAの理念と矛盾? 「毎月分配型」容認で揺らぐ制度の信頼(1/3 ページ)

その設計には、NISA制度本来の理念との齟齬がある。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO

1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。Twitterはこちら


 政府・金融庁が検討を進める「プラチナNISA」、すなわち高齢者向けNISAの導入構想が注目を集めている。


「プラチナNISA」に注目が集まっている(ゲッティイメージズ)

 高齢者層が保有する金融資産は、全体の半分以上に相当する1000兆円超とされているが、その多くがいまだに預貯金として眠っている。この「動かない資産」を市場に呼び込むことで、企業が資金調達を円滑に行う土壌をつくりたいというのが、政府の基本的な狙いだろう。

 年金に上乗せする収入源としての活用も視野に入れたこの制度は、一見すると高齢者の生活支援として合理的にも思われる。

 しかし、その設計にはNISA制度本来の理念との齟齬(そご)もある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る