インタビュー
パナソニックが開発した「ととのう風」 サウナ施設で自然の風を再現する理由(4/5 ページ)
パナソニックグループの空質空調社は、自然の風を再現した「ととのう風」を作り出す気流デバイスを開発した。温泉施設やサウナで実証実験を始めているが、「ととのう風」とはどんな風なのか。
大磯プリンスホテルは、景色を楽しめる仕様に
2024年9月には、大磯プリンスホテルの温泉・スパ施設「THERMAL SPA S.WAVE」の屋内スペースでも実証実験を始めた。
「野外に外気浴スペースがあるのですが、夏は暑く冬は寒いので、室内で休憩する方が多いんです。同施設は窓から海を望む開放的な特徴があり、そのメリットを生かせるようデバイスのデザインを窓枠のように設計しました」(小田氏)
大磯プリンスホテル向けに設計したデバイスは、下部に椅子になる台を作り、そこにファンを内蔵。左右の切り込みから吹き出る風を窓ガラスの中央でぶつけることで、窓を通して流れてくるかのような風が生まれるという。
「同事例を公開してから、『うちのホテルにも入れたい』とお声をいただくことが増えました。利用者からの『気持ちいい』という声も聞かれますが、見た目では気流デバイスだと分からないので、風が出ていても気付かない方が多いようです。風は目に見えないので、このあたりは課題ですね」(小田氏)
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