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人を増やしても、生産性は上がらない 「1+1=3」にするチームの作り方(2/3 ページ)

確かに、事業を成長させるには適切な人材が不可欠。一方でこんな話も聞きませんか? 「急に人や拠点を増やした結果、組織がうまく回らなくなってしまった」――。

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生産性を高めるカギになるのは?

 では、反対に1+1+1+1が5にも6にもなるような、生産性の高いチームや組織を作るにはどうすればよいのでしょうか。

 以前、MIT組織学習センター共同創始者のダニエル・キム氏によって提唱された「組織の成功循環モデル」の話をしました。成功循環モデルでは、「関係の質」が高くなると自然に考え方も前向きになり、目的意識が高まり「思考の質」が上がる。それが人々の積極性や主体性といった「行動の質」を高め、成果が生まれ「結果の質」につながる。すると、ますます関係の質が高くなるといった好循環を指しています。ここでもメンバーの「関係性」と「コミュニケーション」がキーになってきます。

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組織の成功循環モデル

 そもそもチームメンバーが「1+1=2」以上に力を発揮する状態とは、メンバーがお互いをサポートし合い、共通のビジョンに向かって協力する。そんな相乗効果を生んでいる状態でしょう。

 しかし、彼らの関係性が悪ければ、各メンバーは自分の役割で閉じてしまい、協力のスペースが狭まります。この状態が続くと、個々人のパフォーマンスも低下し、1が0.5になるような状態が生まれてしまいます。反対にメンバー間に信頼と理解があれば、チームの成果も飛躍的に向上するというわけです。

 良い関係性を築くためには、良いコミュニケーションが欠かせません。お互いの考えや感情を共有し、意見交換することで、メンバー同士の理解が深まります。効果的なコミュニケーションがあれば、チーム全体が一体となり、より良いアイデアも生まれやすくなるはず。

 チームの力を最大限に引き出し、生産性を高めるには、メンバー相互の信頼とコミュニケーションが不可欠。互いが得意なことを生かし合い、弱みを補い合えるような関係性が、持続可能な成功をもたらすのです。

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