コラム
Netflixの大規模リストラはなぜ成功した? 日本企業には真似できない大きな差:レイオフ・サバイバー(4/4 ページ)
パナソニックが1万人の人員削減を発表した。リストラは、された側だけでなく、されなかった側にも大きな傷を残す。今回は、米Netflix社の成功事例を参考に、日本企業のリストラとの向き合い方を考える。
Netflixの事例から学ぶべきこと
Netflixの事例から学ぶべきは「自分はこの組織に必要な存在だ」「自分は組織に貢献できる」という感覚の重要性だ。
過去の研究でも、レイオフ・サバイバーが組織からのサポートを得られていると感じている場合や、自己決定感を持っている場合は、組織へのコミットメントが高い傾向があることが報告されている。残っている社員は、Netflixの社員ほど超優秀で自信にあふれてはいないかもしれない。それでも、あるいはだからこそ、会社からの期待や、信頼して任せる姿勢をどれだけ見せられるかが、レイオフ・サバイバーが受けた傷を早く癒やし、前向きな職場をつくっていけるかを分けるのではないだろうか。
リストラが終わって一件落着ではなく、そこからが勝負だということを、企業は肝に銘じなければいけない。
やつづかえり
コクヨ、ベネッセコーポレーションで11年間勤務後、独立。2013年より組織に所属する個人の新しい働き方、暮らし方の取材を開始。『くらしと仕事』編集長(2016〜2018)。「Yahoo!ニュース エキスパート」オーサー。各種Webメディアで働き方、組織、イノベーションなどをテーマとした記事を執筆中。著書に『本気で社員を幸せにする会社』(2019年、日本実業出版社)。
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