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ニトリが放った「冷蔵庫」の次の一手 売上3.8倍の理由は“まんなか”にあった(4/4 ページ)

冷蔵にも冷凍にも切り替え可能な「変温室」を“まんなか”に備えたニトリの冷蔵庫がヒットしている。冷凍食品の需要拡大やライフスタイルの変化を背景に、売り上げは前年の3.8倍に。開発の舞台裏を取材した。

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ファミリー向け商品とスマート家電の展開も

 好調な売れ行きの一方で、改善要望も挙がっている。最も多いのがファミリー層から寄せられる「容量不足」で、「271Lは家族向けとしては小さい」という声が目立つほか、自動製氷機能を求める声も多い。

 こうした要望を受け、ニトリでは今後、より大容量のファミリー向けモデルの開発を進める方針だ。同社の冷蔵庫ラインアップは、最大320Lまでしか展開していないが、400L以上の本格的なファミリー向け商品も視野に入れている。

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ファミリー層向けの大容量モデルも検討する

 ニトリは近年、家電事業を強化している。家電の売上高を全体の約1割にあたる1000億円に引き上げる目標を掲げ、全店で家電売り場を拡大し、ファミリー向け大型家電の独自開発を進める方針を示している。

 また、これから需要が伸びると予想されるスマート家電への参入も検討しており、担当者は「手に取りやすい商品からスマート家電を広め、将来的には冷蔵庫にも搭載したい」と展望を語る。スマート家電の浸透が遅れている国内において、価格面なども含め、ニトリが貢献できる分野と位置付けている。

 インテリア性と機能性を両立させた「低価格の家電」という独自戦略を進めるニトリ。今後の商品展開にも注目が集まる。

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