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合弁で失うもの、得るものとは? 三井住友と組んだマネーフォワード、新社長が語る“第二章”の戦略(2/5 ページ)

三井住友カードとの合弁会社「マネーフォワードホーム」が本格始動。祖業である家計簿アプリは今後どう進化するのか。新社長・金坂直哉氏が中立性の担保やOliveとの連携戦略を語った。

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新社長が語る戦略

 ――今回、辻庸介氏から社長職を引き継がれることになった経緯を教えてください。マネーフォワード本体ではさまざまな事業が拡大する中で、なぜこのタイミングでの交代となったのでしょうか。

 2024年に立ち上げたジョイントベンチャーでは、辻がマネーフォワードホームのCEOを務めていました。ただ、マネーフォワードは法人向けデジタルバンクなど多方面で事業を拡大しており、私もそちらに関わっています。事業スピードを上げるため、私に代表就任の相談がありました。

Olive連携による成長戦略

 ――Oliveとの連携強化が成長の鍵になるとのことですが、具体的にはどのような戦略を描いているのでしょうか。

 Oliveとの提携が最も重要です。現在、Oliveの家計管理機能はMoneyTreeが担当していますが、MoneyTreeが三菱UFJ銀行・ウェルスナビに買収されるため、われわれが引き継ぐことになります。まずは600万人のOliveユーザーに対し、Olive内で資産管理・家計管理機能を利用してもらい、次のステップとしてマネーフォワードMEのアプリをダウンロードしてもらう流れを想定しています。

 ――600万人のOliveユーザーが潜在顧客になるということですが、両アプリの具体的な役割分担や機能の切り分けはどのようになりますか。ユーザーとしては同じようなサービスに見えるのではないでしょうか。

 OliveとマネーフォワードMEアプリの間には重なる部分もあれば、そうでない部分もあります。重ならない部分の方が大きいので、そこでしっかり価値を作って、両方のアプリを使っていただいてメリットを感じてもらいたいと考えています。

 例えば、MEには多彩なグラフ機能がありますが、それが全てOlive内で使えるわけではありません。より便利に使いたいユーザーにはMEの利用を促すといった使い分けが可能です。


マネーフォワードMEのアプリ。家計簿・資産管理アプリ利用率No.1として、家計と資産確認を一元管理できることをアピール

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