転売ヤーに奪われる「ハッピーセット」問題 マクドナルドはどう解決すべきか:スピン経済の歩き方(2/7 ページ)
限定ポケモンカードの配布により炎上しているマクドナルドのハッピーセット。転売ヤーだけでなく同社にも批判が集まっているが、そもそもどのような対応を取るべきだったのか。ハッピーセットのおもちゃに込めた本来の目的を考えると……。
ハンバーガーやポテトの「大量廃棄」問題も
そこに加えて、多くの人々を不幸な気持ちにしているのは「ハッピーセットの大量廃棄」だ。
おもちゃ目的でハッピーセットを20個も30個も購入する人たちは、当然全てのハンバーガーやポテトを食べきれないので、手を付けずにサクッと捨てていく。SNSでは店内のゴミ箱の上に「おもちゃだけ抜かれたハッピーセット」が大量に捨てられている写真も投稿されている。
相次ぐ物価高騰と、なかなか上がらない賃金で食費を抑えて生活しているような人からすれば、かなりイラッとくる光景だ。また、食品ロス削減に必死に取り組んでいる人たちにとって、自分たちの努力をあざ笑うような行為で無力感に包まれるはずだ。
そんな不幸な気持ちは、マクドナルドの店舗で働いている皆さんも同じだ。
マクドナルドは2050年までに、店舗、オフィス、サプライチェーン全体でネット・ゼロ・エミッションを達成するという目標を掲げて、常日頃から「食品ロス削減」に取り組んでいると胸を張っているからだ。
日本マクドナルドは、米マクドナルド社が2021年10月4日に発表した「2050年までにネット・ゼロ・エミッション達成」に向けたグローバルコミットメントに参加し、日本でも気候変動対策を強化することを発表していた
例えば、マクドナルドは注文してからハンバーガーなどをつくる「Made for You」システムを導入したことで、約50%の商品廃棄削減を達成した。それにより2017年には「食品産業もったいない大賞 農林水産省食料産業局長賞」を受賞している。
そんな自他共に認める「食品ロス削減先進企業」の現場で、ほとんど手を付けられていないハンバーガーやポテトが大量廃棄されている。しかもそれが「ハッピーセット」というのは、ブラックユーモアがききすぎている。食品ロス削減に取り組むマクドナルドクルー(販売員)の皆さんもさぞ「脱力」したはずだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「ジャングリア沖縄」はなぜ叩かれるのか? 大自然と人工恐竜の没入感ギャップ
7月25日にオープンしたばかりの「ジャングリア沖縄」が、ネット上で叩かれている。なぜ厳しい意見が飛び交っているのか、その理由は……。
なぜラーメン二郎は信者を生むのか 支配と服従がもたらす“中毒性”の正体
ラーメン二郎府中店がXに投稿した「食事は20分以内」の“お願い”が話題になっている。「客を支配している」と批判する人もいるが、むしろ日本では今後そうした店舗が増えていくのではないか。その理由は……。
「天下一品」閉店の背景は? 唯一無二の“こってり”に陰りが見える理由
天下一品の大量閉店が話題になっている。フランチャイジー側の店舗戦略が関係しているとの話もあるが、本当だろうか。天下一品のヘビーユーザーでもある筆者の見解は……。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
