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「世の中の文字は小さすぎて、読めない!」 800万人が直面する“老眼問題”と働き方の落とし穴:スピン経済の歩き方(3/6 ページ)
高齢化が進む日本では、2040年ごろに約半分の人が老眼になる見込みだが「老眼鏡をかけたくない」人も多く、生産性の低下が懸念される。そんな問題を解決には……。
老眼対策後進国の日本
フランスと日本の50歳以上の人口比率を比較すると、日本のほうが圧倒的に高い。にもかかわらず、日本は老眼に悩む人にとってかなり効果が感じられる遠近両用レンズへの関心が非常に低い。そのため同社は「明らかに日本は老眼対策後進国」と評価している。
そう聞くと「余計なお世話だ」とカチンとくる人も多いかもしれない。
「老眼なのに老眼鏡をかけたくない人」が50〜60代で4割に達しようとも、遠近両用レンズなどの老眼対策への意識が低くても、「誰かに迷惑をかけているわけじゃないんだからいいではないか」。そんなふうに開き直る老眼世代もいらっしゃることだろう。
もちろん、そこは本人の自由だ。しかし、「日本経済」という大局的な視点に立ってみると、そのような行動はよろしくない。
老眼なのに老眼鏡をかけず、裸眼でごまかしごまかし仕事をすると、労働生産性が著しく低下するからだ。
まず、資料のチェックに時間がかかり、ビジネス上のミスも増える。そして誤解している人も多いが、老眼とは「文字が読みづらくなる」だけではなく、手元が全て見えにくくなるので、工場や製造ラインのチェックでも同じような「見落とし」が起きる。
調理や細かい手作業をしている職人的な人も手元が見えづらくなるので、細部の仕上がりなども変わってくる。老眼で技術の「質」が落ちてしまう恐れもある。
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