インタビュー
過去最高の売上439億円! 渋谷パルコ、好調でも大改装に踏み切った理由(3/4 ページ)
大規模改装を進めている渋谷PARCOに、外国人観光客がたくさん訪れている。現地を訪れ、改装の狙いと反響を取材した。
好調の今、なぜ「大改装」なのか
新生渋谷PARCOの開業から5年、業績好調のなか、2025年2月に大改装に着手した。8月下旬現在は、改装の約8割が完了している。及川氏は「業績は好調でも、現状を楽観視していない」とシビアな考えを示した。
「常に危機感があります。駅から少し遠い立地もありますし、トレンドはすぐにマネされてしまう。独自戦略で成果をあげても、人気が出ればすぐに似たような取り組みが広がります。加えて、いまのお客さんは千里眼が非常に鋭いので、そうした方々のお眼鏡にかなう施設でいるには、常に進化し続けなければなりません」
本改装では、「グローバルニッチ」をテーマに据える。マーケットとしては小さくとも、全世界からここを目がけて来店してもらえるような館を作ることで集客力を高め、成長につなげたい考えだ。
「各階にコンセプトを設定し、それぞれの個性を強調しています。ファッションフロアは、今まさに旬のブランドや世界的に注目度が高いブランドを厳選。一方で、スパイス的にファッションとは関係ないポップアップストアを多数展開して、枠に収まらない“カオス”な要素も取り入れています。
5階は、子ども心を持つ大人をイメージした『秘密基地』として、カルチャーやファッションを織り交ぜて構成。6階は、日本が誇るアニメやゲームなどのコンテンツを強化し、さらなる集客につなげています」
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