コラム
ドンキは本当に最強なのか? 地方スーパーが突きつける“一強多弱”の限界(3/7 ページ)
国内外で快進撃を続けるドンキに異変か。圧倒的な現場主義で拡大を続ける一方、地方発スーパーが「超本社主義」で成長を遂げ、王者の牙城を脅かし始めている。
大きく飛躍するきっかけとなった「買収戦略」
ドンキは「買収」により、その規模を飛躍的に拡大させました。また、特筆すべきは、成長が国内から海外へと段階的に進んだのではなく、国内での総合スーパー(以下、GMS)などの買収と海外展開という“両輪”で行われていた点です。2007年にはホームセンターのドイト、GMSの長崎屋を買収し、店舗数を増やしました。
特にGMSの買収は、ドンキの店舗数拡大や客層の多様化に大きく寄与しました。GMSの買収により、ドンキがそれまで弱かった食品部門のノウハウを手に入れたことで、生鮮食品も扱うMEGAドンキなどの展開が可能になりました。
また、郊外型や地方都市への出店が進んだことで、若者中心だったドンキの客層に中高年も加わり、幅広い年代に対応する店舗づくりが進みました。
その後も国内では、地場の百貨店やディスカウントストア、さらにはユニーを買収するなど、積極的なM&A戦略を展開しました。持ち前の集客力を生かし、ドンキを目当てに来た顧客が食品も購入するという相乗効果により、地方のGMSを立て直すという勝ちパターンまで確立したのです。
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