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セールの魅力はまだある? 「春が飛んだ、秋も飛んだ」アパレル事情アパレルビジネス(3/4 ページ)

春物や秋物の販売時期が気候変動で短縮され、「春が飛んだ」「秋も飛んだ」と呼ばれる現象が広がっている。アパレル業界では在庫やセールの在り方を見直し、プロパー販売やアップサイクルで対応している現状を解説する。

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 ちなみに死なない在庫というのもあります。ブラックフォーマルメーカーの喪服や礼服です。こちらは、基本的にオケージョンがあれば、ほぼ同じもので問題ないので、毎年、同じ在庫に少し追加して店頭に並べます。

 百貨店で展開したのちに、1年後には量販店で少し価格を下げて販売するなどのケースもあります。またシーズンごとにトレンドを捨てていく消費の在り方に疑問を呈して、○○年春夏、○○年秋冬とは呼ばずに、Vol.1、Vol.2のようにシーズンレスな商品を追加しながら維持していこうというコンセプトのブランドも増えてきました。


(出典:ゲッティイメージズ)

 この背景には、毎シーズン、トレンドを消費し、まだ着られるのに「流行遅れになったから」と捨ててしまう習慣から脱却して、良いものをトレンドに関係なく、着続けてほしいという機運が高まっていることの証左でもあります。

 一方でトレンドは確実に存在する訳ですから、それに合わせて、どう余剰在庫を生まないような仕組みをDXも組み合わせて実現していくのかが課題となります。もちろん「エフォートレス」や「クワイエットラクジュアリー」といったトレンドの時には、エコ・サスティナブルですね。

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