令和のクレープは“パリパリ”が主流? 第3次ブームを専門店に聞いた(4/5 ページ)
「第3次クレープブーム」が到来し、2024年頃からクレープ専門店が続々と開業している。クレープ専門店に反響と展望を聞いた。
「ジェラートピケカフェ」は”本場フランス”を再現
全国のショッピングモールやアウトレットで展開する「ジェラートピケカフェ」は、流行りの“パリパリ”と定番人気の“もちもち”を、どちらも兼ね備えた「本場フレンチスタイル」のクレープで人気を集める。外はパリパリ、食べ進めるともちもちに変化する食感が特徴だ。
元々は、さまざまなコンフォートフード(家庭的で親しみやすい料理)を提供するカフェとして2013年に開業したが、数年前からメニューをクレープ、ガレット、ジェラート、ドリンクに集約。看板メニューの「バターとお砂糖のクレープ」は、10年以上前から高い人気を誇るという。
「2025年8月に、本場フランスのクレープをより意識したグランドメニューにリニューアルしました。クレープはフランス産の高品質な発酵バターと小麦を使用し、ガレットは、そば粉の生地を使用して本格的な味わいを提供しています。ブランドコンセプトである『大人のデザート』を表現するメニューをそろえています」(マッシュフードラボ ジェラート ピケ カフェPR担当)
グランドメニューは、国内で定番の生クリームを使ったクレープとはイメージが異なり、「ベリーマスカルポーネクレープ」(1140円)や「バターと黒トリュフのクレープ」(1480円)なども。
「幅広い方をターゲットにしていますが、最も多いのは20〜30代前半の女性です。一方で、アウトレットの店舗は外国人の方や家族連れまで多様ですね。月イチで実施しているフェアによっても客層は変わり、例えば、8月7日〜9月3日に実施した『ドラえもん』とのコラボでは、より幅広い老若男女のお客さまが来店され、SNSでの拡散も広範囲に及びました」(マッシュフードラボ ジェラート ピケ カフェPR担当)
都心から地方都市まで国内外に26店舗を展開する同社では、ブームを通じて、どんな影響があったのか。
「ここ1〜2年は商業施設などから出店のお話が多くあり、売り上げに関しては2025年以降、顕著に伸びています。その背景にクレープブームの影響がありそうです。ただ、売り上げが伸びている要因として、月イチのフェアをはじめ、自社のメニュー開発やプロモーションの成果が大きいと捉えています」(マッシュフードラボ ジェラート ピケ カフェPR担当)
同社でもジェラフル社同様、ブーム時に一気にギアを上げるのではなく、着実に伸ばしていく方針だ。「クレープは長く好まれる定番スイーツだと認識している。自社の得意分野を生かして、他社にはない特別感を提供したい」と担当者は締めくくった。
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