スマホの「ながら運転」をどうやめさせるか カーナビの功罪とメーカーの対策:高根英幸 「クルマのミライ」(2/5 ページ)
運転中のスマホなどの使用による死亡・重傷事故は増加しており、問題になっている。ながら運転をさせないために、ドライバー監視システムなどを普及させるとともに、運転中にスマホを使えなくすることも検討すべきだ。官民で対策を強化しなければならない。
スマホ使用による死亡事故、2024年は過去最多に
警察庁の公表によれば、携帯電話などの使用(運転中のスマホ操作や画面注視)に起因する「死亡・重傷事故件数」は、2021年以降増加傾向にあり、2024年は過去最多の136件も報告されている。
しかも携帯電話を使用した場合の事故は、使用なしの場合と比べて死亡事故率が高く、特に20〜30代で割合が高いことも示されている。さらに警察庁年次報告でも、近年(2022〜23年)交通事故全体の死傷者数が増加に転じた旨が示されている。ここから「ながら運転が事故増の一因」と推測することもできるのだ。
家族や仲間との連絡手段として、また日常的な情報収集や興味、好奇心を満たすために、スマホのアプリやニュース、SNSは欠かせない存在といえる。この記事もスマホで読む人が圧倒的に多いであろう。
それだけに、ほんのわずかな隙間時間にもスマホを見る機会が増える。信号待ちなどであれば問題ないが、やがて常習化すると、渋滞や巡航中にもつい注視したり操作したりしてしまうかもしれない。
筆者も仕事でスマホを活用している。しかし運転中は使用しない。MT車に乗っていることも影響しているが、スマホの通知はほとんどのアプリで許可していない。できるだけ外からの刺激を遮断している。
移動中にもスマホの存在は欠かせないものとなっている。それくらい、誰もがスマホを手放せないのだ。
しかし、運転中にスマホ操作をしてしまうのは、そもそも別の要因がきっかけかもしれない。別の便利な装備がスマホ利用を助長している可能性がある。
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