「年末調整」で負担だと感じる業務 2位「申告書の配布」、1位は？

弥生は年末調整に関する調査を実施した。年末調整の業務で負担になっていることは何か？

[カワブチカズキ，ITmedia]

　年末調整の業務で負担となっていることは何か。弥生（東京都千代田区）によると、1位は「従業員からの提出状況の確認・督促」（34.2%）で、2位は「従業員への各種申告書の配布」（25.0%）、3位は「申告書類の記入内容確認」（22.8％）だった。

年末調整に関する調査（画像はイメージ、提供：写真AC）

　4位には「最新の法令の把握」（21.7%）がランクインし、年ごとの制度改正も負担になっていることがうかがえる。

年末調整業務における負担

　2024年度分の年末調整における申告書類の配布と回収方法を尋ねたところ、「ソフト活用」が52.6%（国税庁年調ソフト11.2%、人事労務・給与計算ソフト41.4%）、「紙の申告書」が38.1%と運用方法における二極化が進行していることが分かる。

2024年度分の年末調整における申告書類の配布と回収方法（出所：プレスリリース、以下同）

　ソフトを利用する企業を対象に工数削減効果を聞いたところ「4割以上を削減できた」が57.1%と、半数以上を占めた。

ソフト利用による工数削減効果

　「年収の壁」引き上げによる影響への理解度も調査した。最も多かったのは「変更があることは知っているが具体的な業務影響は不明」（47.6％）で、2位は「具体的な影響を把握している」で26.2％だった。

「年収の壁」引き上げによる影響への理解度

　年収の壁引き上げによる年末調整業務の負担感については、増加を予測する声が61.2％だった。一方「前回の年末調整とほとんど変わらない」も38.8％あり、対象者の少なさや事前準備の進捗が負担差に影響しているようだ。

「年収の壁」引き上げによる年末調整業務の負担感

　調査は、従業員100人以下の企業で給与計算を担当する729人を対象にインターネットで実施した。期間は9月6〜8日。