倒産件数、12年ぶりに1万件超えか 10月は965件、どの業種が多かった?(2/2 ページ)
帝国データバンクは10月の倒産件数を発表した。このままのペースでは1万件を超える見込みだ。多かった業種は?
「関東」が件数最多も、増加率では「近畿」がトップ
10月に倒産した企業の業歴別で最多となったのは「30年以上」の305件で、このうち100年以上の「老舗企業」の倒産は12件発生した。業歴10年未満の「新興企業」は275件となり、2カ月ぶりに前年を下回った。業種別では、「サービス業」(91件)が最も多く、以降「小売業」(60件)、「建設業」(54件)と続いた。
10月の倒産を地域別で見たところ「関東」(334件)が最も多かった。次いで「近畿」(261件)、「中部」(129件)だった。特に「近畿」は増加率が16.0%(前年同月比)と高く、「京都」(42件)や「奈良」(14件)の増加が要因となった。
10月の「ゼロゼロ(コロナ)融資後倒産」は69件あり、業種別では「小売業」(18件)、「製造業」(15件)、「卸売業」(13件)が上位を占めた。1〜10月までの累計は541件と、前年同期(629件)を下回るペースで推移している。
10月の「人手不足倒産」は42件判明。「建設業」「サービス業」(同11件)が最多となり、「製造業」(9件)、「小売業」(4件)が続いた。1〜10月までの累計は359件と、通年で最多だった前年(342件)をすでに上回り、過去最多を更新した。
10月に発生した「後継者難倒産」は41件で、業種では「建設業」(9件)、「小売業」(8件)、「サービス業」(7件)が上位を占めた。1〜10月までの累計は425件となり、前年同期(455件)を下回った。
10月の「物価高倒産」は93件で、「小売業」(25件)が最も多く、「建設業」(19件)、「製造業」(17件)と続いた。1〜10月までの累計は805件と、前年同期(795件)を上回った。
帝国データバンクは「倒産件数は引き続き緩やかな増加傾向が続き、2025年の倒産件数は1万400件前後になる」とコメントした。調査では2025年10月の企業倒産件数を集計し、分析した。
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