「和×体験のアフタヌーンティー」おじさんが主役に? ヒットを生んだ“あんこ”と4つの体験(3/5 ページ)
品川プリンスホテルやウェスティンホテル大阪では、和食の「体験型アフタヌーンティー」を2025年から提供し、成果につなげているという。同プランでは通常より男性客が多く来店しているというが、何が彼らを魅了しているのか。
第2弾は「あんこのディップ」
「あんこ×体験型」が高い人気を得たことから、2025年12月〜26年3月末の新商品でも、同様のコンセプトを採用。今回も日本あんこ協会とコラボし、8種類のあんこを用意して食材をディップして味わうスタイルとした。
スイーツだけでなく、食事メニューにも全てあんこが使われている“あんこ尽くし”のアフタヌーンティーだ。6500円のプランは、好みのあんこを3種類まで選択でき、8000円のプランは、全8種類のあんこを楽しめる構成とした(いずれも別途サービス料13%)。
「日本あんこ協会が定義するあんこのグローバルスタンダードは、『食材を煮詰めて練ったペースト状のもの』です。そこで、一般的なあんこだけでなく、栗やかぼちゃ、ピスタチオなど、さまざまな食材のあんこを作りました。あんこと相性がいいプリンスホテルオリジナルの超軟水を使って、素材の繊細な風味を引き立たせています」(土田氏)
「おこたであったか 餡くらべ」と題して販売し、第1弾で好評だった「こたつ席」を1日3組に増やした。まだ提供を始めたばかりだが、第1弾と同等の反響を得られているそうだ。
「現状の客層は、第1弾と変わりません。今回は海外の方にも多く来店していただきたく、当ホテルに滞在中の海外のお客さまに積極的にご案内をしています。3500室のうち、現在は約50%が外国人の利用です。羽田空港にほど近く、日本の玄関口である品川から、あんこの魅力を世界に発信していきたいですね」(土田氏)
あんこの甘さや食感を苦手とする外国人は少なくないが、一方で「ドラえもん」の影響でどら焼きが注目されるなど、海外におけるあんこの知名度は上がっているようだ。
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