「社長賞」2回受賞 ソフトバンク28歳リーダーの「前提を疑い、論点を明確にする」仕事術:教えて! あの企業の20代エース社員(2/4 ページ)
入社4年目でプロジェクトリーダーに抜擢。以降3年連続で数百億円規模の案件を担当し、社長賞を2回受賞──。ソフトバンクの金子りせさん(28)の経歴だ。入社3年目の挫折、4年目でのリーダー抜擢、そして社長賞受賞──その軌跡をたどると、28歳の若手リーダーが大切にしている「仕事の流儀」が見えてきた。
入社3年目の挫折
入社3年目、金子さんは大きな壁にぶつかった。当時、複数の業務手続きが絡み合う複雑な案件を担当していた。
例えば、端末の購入手続きと回収手続きでは、適用される法律が異なる。業務の工程ごとに、システム上のデータの扱い方も変わる。どの法律がどの業務に適用されるのか、システムをどう設計すればいいのか……。自身の経験や知識だけでは判断できず、何から手をつければいいかすら分からなかったという。
「正直、挫折しかけました」と、金子さんは当時の心境を振り返る。
それでも、担当している以上は前に進むしかなかった。法務部門に法律の解釈を確認し、IT部門にはシステム設計の相談を持ちかけた。一つ一つ専門部署に教わりながら、地道に論点を整理していった。情報を集めて整理するうちに、最初は見えなかった全体像が少しずつ姿を現し、「今自分がやるべきこと」が明確になっていった。
この経験が、金子さんの仕事の進め方を決定づけた。
「当時は現状が整理できなくて、先が見えなくて苦しかった。だからこそ、同じ状況に陥らないよう、最初に論点を整理して、目的と現状を明確にしてから業務に取り掛かるようになりました」
「できないことがあるのが、悔しい」
入社3年目でこのプレッシャーを乗り越えるのは、容易なことではない。「今の自分にはできない」と、よりキャリアのある社員に引き継ぐこともできただろう。それでも、金子さんはチャレンジすることを選んだ。なぜ、より困難な道を選択したのだろうか。
「できないことがあるのが、とにかく悔しいんです。分からない、できないという状態が続くと気持ちが落ち込んじゃう。だからこそ、苦しい場面ほど『なんとかしなきゃ』と思うのかもしれません」
負けず嫌いな性格が、困難を乗り越える原動力になっている。そして、この3年目の経験が、翌年以降のキャリアを大きく動かすことになる。
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