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サイゼリヤ「値上げしないのに」増収増益、なぜ? インフレ下で客単価が上がるカラクリ(2/4 ページ)

値上げが常識となったインフレ下で、価格を据え置きながら増収増益を続けるサイゼリヤ。実質賃金の逆転現象や「心の会計」が生む客単価上昇の仕組みを解き明かし、マクドナルドとの明暗を分けた要因に迫る。

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サイゼリヤで起きる「実質賃金」の逆転現象

 ここ数年、働く人の賃金は、最低賃金の見直しや、春闘、政策面の後押しもあり、大幅な引き上げが相次いだ。これにより、労働者の名目賃金、とりわけパート・アルバイト層の所得は底上げされている。

 しかし、物価上昇のスピードがそれを上回り、家計の実感としては目減りが続いているのが実情だ。

 ただし、サイゼリヤのように「価格を据え置く」企業で消費する場合に限れば状況は異なる。1時間分の労働で購入できるサイゼリヤのメニュー数は、賃金が上がるほど増えていく。

 経済全体では実質賃金が下がっているように見えても、サイゼリヤという特定のプラットフォーム内では、労働者にとって「実質的な所得向上」が起きるという逆転現象が生じている。

 2025年12月の既存店客数が前年同月比15.5%増という高い伸びを示している背景には、こうした構造がある可能性が高い。他社が値上げすればするほど、サイゼリヤは広告費をかけずとも相対的な優位性を高められる点も見逃せない。


サイゼリヤ 2026年8月期 第一四半期決算説明資料

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