サンリオ株価、まさかの「ほぼ半値」に……なぜ? ジャパンIPに降りかかった災難の正体(2/3 ページ)
今もなお業績を伸ばしているはずのサンリオ株が、前年の最高値から半値近い水準まで売り込まれている。これはなぜだろうか。決算資料や各地の市場動向を詳細に読み解けば、株式市場の評価とは乖離した実態が浮き彫りになる。
サンリオの“健全すぎる”経営実態
では、肝心のサンリオの業績はどうなのか。株価だけを見れば誰もが悪化を想像するが、その内実は堅調そのものだ。
サンリオの2026年度3月期中間決算を確認すると、連結売上高・営業利益は当初の業績予想を上回り、いずれも過去最高額を更新している。売上高は前年同期比で39.6%増の876億円と大幅増収で、1000億円の大台が射程圏内に入ってきた。また、営業利益は増収率をしのぐスピードで成長しており、前年同期比で66.1%増の391億円に達している。
海外事業では欧州・南米・アジアがそれぞれ前年から128%・75%・63.2%の増収となっており、利益面でも同じく173.1%、92.7%、79.0%と年間で倍近く急成長している。
一方で、北米セグメントの売上高は、前年同期比16.5%の増収に対し、10.5%の減益で着地していた。しかし、北米については前年に大幅な増収増益を経ていることから、その反動で見た目のパーセンテージ上では下がっているように見える点に留意する必要があるだろう。
実際のところ、2期前の2024年3月期の第2四半期における北米セグメントの営業利益は6億3500万円であったのに対し、直近では14億9400万円と2倍以上に伸びている。中長期的な観点では全世界で堅実な成長を続けているのだ。
また、同社の営業利益率は44.7%と、クラウドサービスやIT企業のような業界と比較しても非常に高い部類にいる。
サンリオのビジネスはもはや、単にキャラクターの絵柄を貸しておもちゃを売るというものではなく、ブランド管理を徹底することでIPの価値毀損(きそん)を防ぎ、プレミアムな価格帯での展開が可能な領域に達しているのだ。
近年では「クロミ」や「シナモロール」、「ポムポムプリン」といったキティ以外のキャラクターが、SNSやZ世代を中心に爆発的な人気を博し、特定のキャラクターに人気が集中するリスクを分散しつつ、幅広い層へのリーチが可能となった。
また、独自の「サンリオキャラクター大賞」などを通じてファンのエンゲージメントを高め、サンリオの経済圏内で推し活マネーが動く仕組みを備えている点も巧みなビジネスモデルであるといえる。
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